朝日新聞社とStoryHub、業務提携を結ぶ
朝日新聞社が2023年11月20日、StoryHubと業務提携契約を締結したことを発表しました。この取り組みは、AI技術を活用した新たなジャーナリズムの形を模索するものです。
業務提携の背景と目的
朝日新聞社はメディアの世界で直面している課題を乗り越えるため、StoryHubとの連携を深め、コンテンツ制作能力の向上と業務の効率化を図ることを目指します。StoryHubが提供するオールインワンのAI編集アシスタントは、事前に設定された「レシピ」を用いて素材をアップロードすることで、コンテンツの原案を自動生成するシステムです。
朝日新聞社では、2025年8月からこのシステムを本格導入し、運営するウェブサイトやデジタル版で活用する予定です。AIが生成した原案は、記者や編集者によって確認され、必要に応じて修正を行うことで、質の高いコンテンツを提供します。
現在このシステムは、120社以上のTV局や新聞社、出版社、企業のオウンドメディアに採用されています。また、2025年10月には500名規模のメディア企業向けカンファレンス「StoryHub Ensemble」を開催する計画もあります。
今後の取り組み
朝日新聞社とStoryHubは、以下の取り組みを進めることを発表しました。
- - 朝日新聞社の地域取材など、コンテンツ制作の能力向上を目指すためのStoryHubのさらなる活用
- - 両社の技術協力を通じたシステムの機能向上
- - AIを活用したジャーナリズムやコンテンツ制作に関する共同研究と提言
各社のコメント
朝日新聞社の角田克社長は、「AIによって報道関連の様々な工程が進化している。私たちは変化を恐れず、楽しむ姿勢を持って新しいジャーナリズムを切り開いていく」と述べています。
StoryHubの田島将太CEOも、「News Ecosystemの健全性を保つためには、報道機関の役割が非常に大きくなる。私たちのミッションは、価値あるストーリーを共創することです」と強調しました。どちらの代表も、AIと人間の共創による未来のジャーナリズムの形を明確に示しています。
StoryHubとは
StoryHubは、高品質なコンテンツ制作を手軽に実現するためのAI編集アシスタントです。提案されたレシピに沿って取材した素材をアップロードするだけで、記事を自動生成できます。そのプロセスにおいては、リサーチから手事調整まで一気通貫でサポートし、人間のクリエイティビティに集中化することが可能です。
この新しい取り組みは、きっと日本のジャーナリズムを根本から変革するポテンシャルを秘めています。従来の情報伝達の枠を超えて、AI時代における新しいメディアの在り方を共に模索していくことが期待されます。今後の動向がますます楽しみです。