社員の意欲を高めるための最新研究と実践事例
社会人向けの専門職大学院を運営する学校法人先端教育機構が、月刊『先端教育』の最新号を発刊しました。この6月号では、社員の意欲とその成果をテーマに特集が組まれています。特に日本は従業員エンゲージメントが6%と、世界的に見ても低い水準にあることが問題視されています。制度を整えた組織が停滞し時には、条件が定まっていない現場から革新的なアイデアや突破口が生まれることもあります。
特集1: 意欲と成果の研究
モチベーションをどう高めるかという問いに対して、長年にわたる研究が行われてきました。120年以上の研究から導かれた一つの教訓は、「意欲は管理できないが、育てる条件は整えられる」ということです。これを踏まえ、特集では意欲が育つための条件を解き明かす研究の知見とそれを実装した企業の事例が紹介されます。
若手社員の意欲に大きく関わるのは、実は配属先ではなく「上司」にあるという研究結果が出ています。早稲田大学の梁取美夫教授は、配属ガチャと呼ばれる不確実性が職務満足度に与える影響を減少させるためには、上司の関わりが重要であると指摘しています。上司のサポートが若手社員の環境を整え、彼らが職務をより満足に感じられるようになるのです。
また、大阪大学の開本浩矢教授は、心理的資本という概念を強調します。この心理的資本は、人的資本や社会関係資本を底上げする内的エンジンであり、個々のポテンシャルを引き出すために不可欠な要素です。人材育成の本質は、この心理的資本をどのように向上させるかに集約されるのです。
組織文化が生む効果
さらに、企業風土を整えることでモチベーションの向上が図れる点も重要です。株式会社JTBコミュニケーションデザインの菊入みゆき氏は、良いモチベーションが職場内で伝播することで、全体の士気を向上させる組織の条件についても触れています。また、リンクアンドモチベーションの坂下英樹氏は、モチベーションエンジニアリングについて述べ、意識的な努力が成功を生み出す方法について議論します。
特集2: AI時代の教育
次の特集では、AI時代の学校教育についても掘り下げていきます。生成AIの普及が進む中、文部科学省はAIを教育現場に取り入れるためのガイドラインを発表しました。特集では、学校がいかにAIと共に学びを深化させるか、その実践例を紹介します。例えば、青山学院大学の益川弘如教授は、AIと学習科学を融合した新しい学びの形を提唱。また、関西大学の水本篤氏は、生成AIが外国語教育に及ぼす影響について語ります。
まとめ
今号の『先端教育』は、社員の意欲向上と教育の未来を同時に考察するものとなっており、幅広い知見を提供しています。すべての人が持つポテンシャルを最大限に引き出すための方策を見つける手助けとなるでしょう。ぜひ書店でお手に取ってみてください。教育の未来を見通すメディアとして、様々な観点から皆様にインスピレーションを与えてくれることでしょう。