ヤマハが2025年度グッドデザイン賞を受賞
ヤマハ株式会社(以下、ヤマハ)が2025年度グッドデザイン賞で、この度、電子ピアノTORCH『T01』、楽器演奏者向けアプリ『Extrack』、そして管楽器エントリーモデルの梱包箱の3つのデザインが受賞しました。同社の製品が再び高い評価を受けたことに、音楽業界は大いに沸いています。
受賞にあたり、電子ピアノ『CLPシリーズ』は、特に優れたデザインに与えられる「ロングライフデザイン賞」を受賞しました。これは40年以上の間にわたり特徴的な性能や質の高さが評価された結果です。デザイン部門の所長、川田 学氏は、受賞が同社の活動励みになるとし、さらなる挑戦と革新を続ける意気込みを語っています。
グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、日本国内で優れたデザインを持つ製品やサービスを表彰する制度で、1984年から続いています。今年度の受賞は、42年連続という快挙を達成しました。その受賞基準は、単に見た目の良さだけでなく、機能性、使用感、さらには社会的責任感まで含まれています。ヤマハの受賞デザインは、この基準をすべて満たしていると考えられています。
受賞デザインの概要
1. 電子ピアノTORCH『T01』
この電子ピアノは、アフリカの希少木材グラナディラを使用し、環境に配慮した製品として注目を浴びています。独特な黒い鍵盤を持ち、持続可能なものづくりの新しいコンセプトモデルとして開発されました。外装には木質ボードを使用し、手作業による仕上げが施されています。また、レーザー技術を駆使し、木材の質感を生かしたデザインが実現されています。TORCH『T01』は「私の選んだ一品 2025」にも選出されています。
2. 楽器演奏者向けアプリ『Extrack』
このアプリは、iOSとAndroidに対応したもので、ユーザーが好きな楽曲を演奏しながら、臨場感あふれる体験を楽しめることに重きを置いています。音量の調整やコード進行の表示などの機能が搭載され、初心者からプロまで幅広い演奏者が利用できるように工夫されています。
3. 管楽器エントリーモデルの梱包箱
この梱包箱は16年ぶりに再設計されました。フルートやトランペットなど、様々な管楽器を対象とし、そのデザインは視覚的魅力と使用感を両立させるよう工夫されています。特に、開封した際の期待感を演出する「ぼかし」表現が特徴です。
ヤマハのデザイン哲学
受賞した製品群には、ヤマハのデザイン哲学が如実に反映されています。「本質を押さえたデザイン」「革新的なデザイン」「美しいデザイン」「控えめながらも存在感のあるデザイン」の5つの要素が、各デザインに共通しています。また、社会的責任を果たす姿勢も顕著に見受けられます。
今後の展示
ヤマハの受賞作品は今後、2025年度グッドデザイン賞受賞展で展示される予定です。この展示では、TORCH『T01』もパネル展示と映像で紹介される予定です。日程は2025年11月1日から11月5日まで、会場は東京ミッドタウン内です。
さらに、11月11日から23日まで、GOOD DESIGN Marunouchiでの特別展示にも参加し、多くの訪問者にその魅力を伝えられることが期待されています。
ヤマハは今後もデザインの領域を拡大し、革新的な製品を提供し続けることでしょう。