2025年度 ACYアーティスト・フェローシップ助成の受賞者決定
アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)によるアーティスト・フェローシップ助成が、2025年度の受賞者を発表しました。これは、アーティストたちが自らの活動を通じて創造性を高め、発表の場を見つけることを支援するためのプログラムであり、今年度で10回目を迎えます。
今年は、
「美術」と「舞台芸術」の2つの分野において、
国内外から126件の応募があり、厳正な選考の結果、4名のアーティストが選ばれました。選ばれたアーティストたちは、各々に
100万円の助成金を受け取るほか、横浜の各地域で行う創作や作品発表に向けた多様なサポートを受けています。
助成を受けたアーティストは、地域のコミュニティに根ざした活動を行い、横浜の文化や歴史、風土に触れながら、独自の視点での創作活動を展開します。この取り組みを通じて、アーティスト自身のビジョンを確立し、地域の魅力を引き立たせる新たな価値の創出を目指しています。
採択されたアーティストたち
以下の4名が今年度の助成を受けるアーティストとして選ばれました:
Aki Iwaya
アーティビストである彼は、コミュニティの形成や人との対話を重視し、寺子屋兼シェルターを設けて活動しています。社会支援の調査員として、美術や映像分野での活動に取り組み、≪VS?collective≫を通じて国際的な交流を深めています。
城戸 保(きど たもつ)
写真作家の城戸は、日常の中にある美と不思議を追求しています。光と色彩をテーマに独自の技法で作品を生み出し、「見ること」そのものの不思議を表現しています。
小林 勇輝(こばやし ゆうき)
現代美術家として、多様なテーマでパフォーマンスを行う彼は、身体を用いて自由と平等に関する問いを投げかけています。新たなパフォーマンス作品を通じて、人間存在の意義を探求しています。
安田 葉(やすだ よう)
彼女は、立体作品や映像を通じて、伝統文化と現代の交差を探るアーティストです。特にカイト文化に注目しており、これまでに国際カイトフェスティバルに参加するなど、持続可能な芸術表現に努めています。
滞在拠点とサポート内容
採択者たちは、ACYが指定する横浜市内のさまざまな拠点で創作活動を行うことになります。具体的な滞在場所としては、地域のアートプロジェクトを展開し、孤立した人々との交流を目指す「アートスタジオ アイムヒア」、文化複合施設の「ARUNŌ -Yokohama Shinohara-」、地域を活性化する「Co-coya」、アートの発表の場となる「左近山アトリエ131110」などが候補に挙がっています。
また、助成金としての
100万円に加えて、情報提供や相談、横浜のネットワークを利用した支援など、多角的なサポートが行われます。このプログラムは、地域と共に成長するアーティストたちを支援する重要な取り組みです。
助成の選考基準は、独自性、地域性、実現性が重視されており、多方面からの評価が行われています。今後、彼らの活動を通じて、新しい横浜の文化が育まれることが期待されます。