早矢仕有的資料展の魅力
2024年は早矢仕有的の没後125周年を迎え、特別な資料展が開催されます。この展覧会は、彼がどのようにして「丸善」という著名な企業を築いたのか、また彼の背景にある歴史や人々との関わりを辿る貴重な機会です。展示会は、東京都の丸善日本橋店にて行われ、普段は見ることができない資料が数多く披露される予定です。特設サイトでは詳細情報も随時更新されており、興味深いイベントや講演会の情報も公開されています。
早矢仕有的と福澤諭吉の関係
資料展では、特に早矢仕有的と福澤諭吉との関係性が深く掘り下げられます。福澤と出会ったことで彼の人生が大きく変化したとされ、二人の関係は日本の近代化の基盤となりました。1月10日に行われる講演会では、慶應義塾福澤研究センター教授の都倉武之先生が、福澤との邂逅から見えた有的の変化について考察します。
書店文化の歴史を学ぶ講演会
また、1月11日には近代出版史に関する講演会も予定しています。この講演では、江戸時代から明治期にかけての書店文化や立ち読みの歴史がテーマとなっており、丸善がどのようにしてその文化の拠点となったのかが語られます。講師の小林昌樹先生は、書店の発展を通じた社会の変化についても言及し、参加者にとって新たな知見を提供してくれることでしょう。
かつての企業家たちへの視点
さらに、1月12日の自由対談では、幕末・維新期に誕生した企業家たちとの関連性も探ります。明治大学専任教授の佐々木聡先生と元丸善株式会社の原田幸四郎氏が、同時代の創業企業家との接点や共通点についてディスカッションし、当時のビジネス環境を浮き彫りにします。このような多角的視点から、早矢仕有的がどのようにその時代を生き抜いたのかを感じ取ることができるでしょう。
多様な展示品
資料展では、『丸屋商社之記』や『帳合之法』といった重要な資料が展示されます。特に『丸屋商社之記』は日本初の会社設立趣意書として評価されており、その起草者が誰であったかは今なお謎のままです。また、福澤諭吉が翻訳した簿記の教科書『帳合之法』も展示予定であり、流通業の発展における彼の影響を知る絶好の機会となるでしょう。
参加方法と詳細
講演会やギャラリートークは事前予約制で、受付は丸善丸の内本店の4階ギャラリーにて行います。お電話でも予約が可能で、ぜひ興味のある方は早めに申し込みをされることをお勧めします。
また、ギャラリートークでは元丸善の原田幸四郎氏が展示品を解説し、参加者にとって理解を深める機会を提供します。1月3日や9日には彼の案内で展示品を巡ることができる貴重な機会です。
この資料展は、早矢仕有的の偉業を振り返り、彼の足跡をたどるだけでなく、日本の文化やビジネスの発展に繋がる数多くのエピソードを学べる場でもあります。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。