新しい時代の囲碁を切り開く理論書
株式会社マイナビ出版から、新しい囲碁理論を学べる書籍『囲碁AI時代の布石理論』がついに2025年12月12日に発売されます。この本では、AIが現代碁の布石に与えた影響と新たな価値基準を、現代碁研究室が詳しく解説しています。
AIによって変わった布石の概念
従来の囲碁における布石は、打ち手の個人の感覚に依存していることが多かったため、どこに打っても一局とされることが一般的でした。しかし、AIの登場によって、布石は新たにシステム化され、明確な善悪が認識される時代へと変革しました。この書籍では、「大場」「急場」「模様」の3つの視点から、現代の布石理論を解説していきます。
- - 大場理論:確定地となりやすい土地を見極める能力を向上させる。
- - 急場理論:広い視野で碁盤全体を分析できるようにする。
- - 模様理論:厚みや模様を効果的に活用する力を養う。
これらを理解することで、AI時代において自らの実力を高める手助けとなるでしょう。自分自身の能力を引き出し、勝者としての道を切り開く力を身につけることが期待されます。
AI時代における囲碁棋士の悩み
2016年3月、AIのアルファ碁が韓国の棋士李世ドル九段に勝利したことで、囲碁界はAI技術の研究を加速しました。約10年が経過した今、AIはプロアマ問わず手軽な道具として浸透しています。しかし、便利な半面、棋士たちが直面する課題も増えてきました。その一つが「自力で考える能力の低下」です。AIが示す勝率や候補手に頼ることで、深く考えずに納得してしまう傾向があるのです。
もちろん、AIは非常に便利なツールであり、利用しないのはもったいないと言えます。しかし、AIの意見だけを鵜呑みにすることで、実力を高める妨げになる場合もあります。ある棋士は「他者の意見を聞く機会を増やすことが重要だ」と語っており、自力でAIの示す情報を解釈し、自分の成長に繋げる方法も模索されています。囲碁AIが日常に溶け込む現代だからこそ、人間同士の対話や交流がますます重要になるのは興味深いことです。
本書の著者・監修者の紹介
本書は、匿名のトップアマで構成された「現代碁研究室」によって書かれています。その鋭い洞察力と豊富な知識は、囲碁愛好者にとって頼りになる一冊です。
監修者は一力遼九段。彼は多くのタイトルを保持する、現代の囲碁界における象徴的な存在です。彼の経験と見解が盛り込まれていることで、本書の信頼性は一層高まっています。
書誌情報
- - 書名:『囲碁AI時代の布石理論』
- - 著者名:現代碁研究室
- - 監修者名:一力遼
- - 定価:1,980円(税込)
- - 発売日:2025年12月12日
将来の囲碁に興味がある方は、ぜひ手に取ってみてください。AI時代における新たな囲碁の学びが待っています。公式リンクもチェックをお忘れなく。
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