映画界の聖杯
2025-04-30 19:34:24

映画界の栄光「パルム・ドール」70周年を迎えるショパールの軌跡

映画界の栄光「パルム・ドール」が迎える70周年



映画の最高栄誉「パルム・ドール」が、今年でその誕生70周年を迎える。この名を耳にするだけで、心の奥に深く刻まれている無数の映画の思い出が蘇り、同時にカンヌ国際映画祭との強い絆を思い起こさせる。1998年よりオフィシャルパートナーとして、ショパールは誇りを持ってパルム・ドールをはじめとするすべてのトロフィーを製作している。

パルム・ドールの製作には、70時間以上にわたる緻密な作業が必要で、その背後には極めて高い職人技が存在する。各トロフィーは、ジュネーブにあるショパールのハイジュエリー工房で鍛えられ、映画祭の栄光を象徴する特別な存在として仕上げられていく。2025年5月13日から24日まで開催される第78回カンヌ国際映画祭では、昨年に引き続いてジュリエット・ビノシュが審査委員長を務め、この栄誉あるトロフィーの授与が行われる。

映画界の“聖杯”



カンヌ国際映画祭の閉会式は、オリンピックやワールドカップに並ぶ世界的なイベントとして注目され、その中でパルム・ドールは各監督たちにとっての“聖杯”であると、総代表のティエリー・フレモーは語る。「パルム・ドールの授与は、その瞬間が常に特別で美しいものであると感じています。これからもパルム・ドールが、映画の創造者たちにとって一層魅力的であり続けることを願っています」と彼は続けた。

その歴史は1946年に始まる。当初、最高賞は「グランプリ」と呼ばれ、毎年異なるアート作品がトロフィーとして授与されていた。1955年、初めてパルム・ドールが恒久的でわかりやすいトロフィーとして創られ、映画『マーティ』のデルバート・マン監督がこれを受け取った。1964年から74年までは「グランプリ」に戻り、その後再び映画祭を象徴するパルム・ドールが復活した。

時代が経つにつれ、パルム・ドールのデザインは進化を遂げていく。1980年代にはピラミッド型の台座が採用され、1990年代にはさらに新たなデザインが登場した。パルム・ドールのリデザインを手掛けることになったキャロライン・ショイフレは、パルム・ドールの受賞者として名を残した映画『永遠と一日』の監督であるテオ・アンゲロプロスに対し、最初のパルム・ドールを贈る運命に導かれた。

パルム・ドールの新しいデザイン



新たなパルム・ドールが誕生したのは1998年のことで、キャロラインは「当時のカンヌ国際映画祭の会長との出会いがこの挑戦につながりました」と語る。新デザインは、モダンな要素を取り入れつつも、映画祭の根幹を支える伝統に敬意を表している。18Kエシカルイエローゴールドに、真珠のようなルックスのロッククリスタルが重なり、19枚の小葉が美しく装飾される。

ショパールはまた、持続可能なラグジュアリーの取り組みとして、トロフィーにエシカルゴールドを使用している点でも注目だ。最高水準の環境規準に基づいて採掘された118グラムのゴールドは、熟練した職人によって美しく加工され、一つ一つが心を込めて作り上げられる。

2025年のカンヌ国際映画祭では、ジュリエット・ビノシュが手にする新しいパルム・ドールの誕生を迎える。その瞬間、過去70年間の映画の歴史に新たなページが加わることになるだろう。彼女自身もまた、40年前に初めてカンヌのレッドカーペットを歩いた経験を思い返しながら、感慨深い瞬間を捉えようとしている。映画への情熱が込められたパルム・ドールは、今後も映画人を惹きつけ続けるに違いない。


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