株式会社未来屋書店が主催する第9回未来屋小説大賞が、2025年12月24日に発表され、朝井リョウの『イン・ザ・メガチャーチ』が栄えある大賞に選ばれました。この賞は、未来屋書店のスタッフが直接読者視点で選ぶオリジナルの書店賞であり、彼らが「今、一番売りたい本」を基準に評価しています。「本の力で、“未来”を変える一冊を。」という理念の下、選考が行われています。
受賞作品『イン・ザ・メガチャーチ』は、読者の価値観を揺さぶり、鋭い“問いかけ”に満ち溢れたエンターテインメント作品として注目されています。選考に寄せられた書店員のコメントの中には、こうした作品の魅力がよく表れています。ある書店員は、「世の中の見える景色が変わった瞬間、新たな物語が始まる。もっとこの本に浸りたい」と話し、自身がこの作品に深く共鳴していることを打ち明けました。また、別の書店員からは、「自分の選んだ日々が誰かに操られていたのかもしれないとの思いを、朝井氏が再度突きつけてきた」との声もあり、現実と物語の間に存在する曖昧さが描き出されています。
『イン・ザ・メガチャーチ』の物語は、沈みゆく社会での人々の葛藤や心の動きが描かれています。アイドルグループの運営に関わる男、自己探求を求める内向的な大学生、舞台俳優を応援する女性といった異なる視点を通して、ファンダム経済がもたらす影響や人生の選択に潜む危うさが浮き彫りにされます。「神がいないこの国で人を操るためには、“物語”が一番効果的である」という言葉には、多くの読者が共感することでしょう。
さらに、未来屋書店では、12月末よりこの受賞作品を中心にフェアを開催し、全国の店舗で『イン・ザ・メガチャーチ』を取り扱います。この機会に書店で手にとってみることをおすすめします。
受賞者の朝井リョウ氏は、「この小説で伝えたかったことに対して、こうした評価を受けるとは思ってもみませんでした。光と闇の両面を同時に示すことができたのではないか」と、受賞の喜びを語っています。彼の作品が、多くの読者にどのように受け入れられるのか、期待が高まります。彼の他の著作も多数ある中で、『イン・ザ・メガチャーチ』が果たす役割は一体何なのか、ぜひともその目で確かめてください。
朝井リョウのプロフィール
朝井リョウは1989年に岐阜県で生まれ、2009年に『桐島、部活やめるってよ』でデビューしました。その後『何者』で直木賞を受賞し、さまざまな賞を受賞した実力派の作家です。彼の作品は、幅広いテーマを扱い、多くの読者に感動を与えています。
この度の受賞は、彼のキャリアにおいて新たなステージへと進む一歩となることでしょう。未来屋小説大賞への関心が高まる中、朝井リョウの新作が多くの人々に届くことを願っています。