エッセイ集『黒部源流 山小屋料理人』の刊行
北アルプスの深い自然に囲まれた薬師沢小屋で働くイラストレーター、やまとけいこさんの新しい著書『黒部源流 山小屋料理人』が3月5日に発売されました。この本は、彼女が月刊誌『山と溪谷』で連載していた人気エッセイを基に、書き下ろしのイラストとエピソードが加えられたものです。
幸せを運ぶ山小屋料理人
やまとさんの仕事は、宿泊者と従業員のために、限られた食材を駆使し、心温まる料理を作ること。もちろん、その裏にはさまざまな苦労があります。食材の管理や小動物との戦い、さらにはお客さんの人数を把握するところから始まるお弁当作りまで、山小屋の厨房では多くの困難が待ち受けています。それを悩みと工夫で乗り越え、彼女が描くユーモラスなストーリーは、読者を引き込む魅力に溢れています。
お料理とエピソードが融合
本書には、実際に作ったレシピも豊富に収められています。たとえば、薬師沢小屋では冷蔵庫がないため、長期保存ができる「ロングライフ牛乳」を使用してヨーグルトを作るエピソードや、同系列の山小屋に運ぶ肉を燻製にした際に起こったハプニング、そしてコロナ禍を通して変わった宿泊予約の取り方など、リアルな話題が惜しみなく詰まっています。
連載の裏側と特別インタビュー
また、発売を記念し、2025年4月号の『山と溪谷』にはやまとけいこさんへの特別インタビューが掲載される予定です。この中では新刊についての裏話や、薬師沢小屋での仕事の魅力、黒部源流の大自然の魅力について4ページにわたり語られます。
本書に込めた思い
やまとけいこさんは、1974年に愛知県で生まれ、武蔵野美術大学を卒業後、イラストレーターとして活動を始めました。山の美しい風景を描くことに魅了され、2003年から薬師沢小屋での仕事を開始。彼女の作品は、自然の中で生きる人々の生活をテーマにし、読者に山の魅力を伝えることを目指しています。
この新たなエッセイ集『黒部源流 山小屋料理人』は、山小屋での真摯な日常や、そこで生まれる思い出、そして料理にかける情熱を感じさせてくれる一冊です。ぜひ手に取って、北アルプスの大自然の養いを感じてみてはいかがでしょうか。
書誌情報
- - 書名:『黒部源流 山小屋料理人』
- - 著者:やまとけいこ
- - 価格:1760円(本体1600円+税10%)
- - 発売日:2025年3月5日(水)
- - 仕様:160ページ/四六判/4色刷
- - ISBN:9784635330848
詳しい情報や購入は、
山と溪谷社の公式サイトをご覧ください。