『LAZARUS』日本初演
2025-05-31 20:16:30

デヴィッド・ボウイ遺作ミュージカル『LAZARUS』が日本初演!感情の渦巻くステージの魅力とは

デヴィッド・ボウイの遺作ミュージカル『LAZARUS』が日本初演



デヴィッド・ボウイが最期に遺したミュージカル『LAZARUS』が、5月31日にKAAT神奈川芸術劇場で日本で初めて上演されます。ボウイ自身が選んだ脚本家エンダ・ウォルシュと共に創り上げたこの作品は、彼の死が迫る中で描かれた“最後のメッセージ”とも言えます。公演の直前には公開ゲネプロも行われ、主要キャストや演出家による囲み取材が行われました。その様子をお伝えします。

キャストの意気込み



この日の囲み取材には、主演の松岡充をはじめ、豊原江理佳、鈴木瑛美子、小南満佑子、崎山つばさ、遠山裕介といった豪華キャストが勢揃いしました。彼らは稽古の手応えや作品への思いを語りました。

松岡充は、役名のニュートンを演じるにあたって「怒涛の稽古を経て、ボウイが込めた最後のメッセージを理解する過程にいます。彼が何を残そうとしたのか、心に響く作品になると感じています」と述べました。

豊原江理佳は「稽古を通じて互いに探し続けた結果、この日を迎えられたことを嬉しく思います。観客に届く作品になることが楽しみです」と語り、鈴木瑛美子も「信じた仲間と共に演じることができて幸運です」とコメント。

他のキャストたちも、それぞれの役に取り組む姿勢や、作品への深い思いを述べました。特に松岡は、自身にとってボウイとの思い出が特別であり、この舞台が何よりの意味を持つものであると語り、キャスト陣とのつながりに感謝しました。

ゲネプロの迫力



囲み取材の後に行われたゲネプロでは、シンプルながらも印象的な舞台装置が目を引きました。冷蔵庫や洗面台などが配置され、映像と音楽の融合によって幻想的な空間が生まれていました。ボウイの楽曲である『LAZARUS』が松岡から力強く歌われ、観客を引き込む迫力が感じられました。

舞台の物語は、ボウイが主演した映画『地球に落ちて来た男』を基にしており、異星人のニュートンが人間としての感情を持つ中で繰り広げられるドラマが展開されます。テーマは深く、生命や愛の真実が描かれており、観客に強烈な感情をもたらします。

楽曲と演出の魅力



全17曲が収められた本作は、ボウイの名曲群を新しいアレンジで楽しませてくれます。『Changes』や『Heroes』といったお馴染みの楽曲も含まれており、シリアスな背景に合った新たな解釈が施されています。そんな楽曲たちを、キャストたちの歌唱力によって、個々の感情が見事に表現され、観客の心に響きます。

演出を担当した白井晃は「デヴィッド・ボウイの遺志を引き継ぐこの作品を日本で上演できることを光栄に思います」と語り、作品の多様性や深みについて触れました。通常のミュージカルの枠を超えた新境地を見せる本作は、観客にとっても新たな体験となるはずです。

結論と今後



『LAZARUS』はボウイの遺言ともいえる内容で、観る人それぞれに強いメッセージを響かせる作品です。公演は6月14日まで続く予定で、その後は大阪での上演も控えています。ぜひ、感情豊かな演技と珠玉の楽曲が織りなすこの舞台を体験し、各自の解釈を語り合っていただきたいと思います。

(取材・文:田中里津子 撮影:田中亜紀)


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