小泉八雲の名作が絵本に!
2025年10月、NHKの朝ドラ「ばけばけ」とともに話題を呼ぶ小泉八雲の名作「耳なし芳一」を元にした新しい絵本「ミミナシホーイチ」が発売されます。この作品は、八雲の原作をもとに円城塔が翻案し、長田結花がイラストを手掛けています。今回は、八雲の不朽の名作がどのように絵本として再生されるのか、その魅力に迫ります。
小泉八雲とその作品
小泉八雲は、1850年にギリシャのレフカダ島で生まれた著名な作家であり、怪談を通じて日本文化を世界に紹介しました。彼はアイルランド人の父とギリシャ人の母を持ち、後に米国に移住。そこで新聞記者や文芸評論家としての活動を経て、日本に来日し、古き良き文化や伝承に魅了されました。八雲は「小泉八雲」と改名し、帰化後に数多くの名著を著しました。特に『怪談』や『骨董』などは、彼の代表作として知られています。
「耳なし芳一」とは
「耳なし芳一」は、八雲が最晩年に書いた作品であり、短篇集『怪談 Kwaidan』の冒頭を飾る名作です。この物語は、琵琶法師の芳一が夜ごとに訪れる鎧武者にいざなわれ、特別な演奏を頼まれるという内容です。芳一は、その願いをかなえるために、どんどん疲弊し、物語は緊張感あふれる展開を迎えます。
絵本版の魅力
『ミミナシホーイチ』では、円城塔の新たな視点で翻案されたテキストと、長田結花による迫力あるイラストが特徴です。この絵本は、怖いお話を楽しむだけでなく、日本の怪談文化を知るきっかけともなる作品です。地元の文化や伝説を大切にする八雲の精神が、絵本を通じて現代に受け継がれています。
監修者の意義
この作品の編集を手がけた東雅夫は、怪談文化の専門家としてさまざまなアンソロジーを編纂してきた実力者です。彼の視点が加わることで、より深い理解と楽しさをもたらしています。
発売情報
「ミミナシホーイチ」は2025年10月21日に発売予定で、定価は1,760円(本体価格1,600円+税)です。A4サイズ、32ページの構成で、全国書店やネット書店で購入可能です。取り扱い店舗により発売開始日が異なるため、各自確認が必要です。
この絵本は、小泉八雲の作品を新たに楽しむ絶好の機会です。ぜひそのページをめくって、八雲の世界に足を踏み入れてみてください。