株式会社世界文化社が、初心者向け能楽入門書『はじめての能』を10月23日(木)に発売します。この書籍は、古典芸能である能の名作50演目を特集し、豊富なオールカラー写真を交えながらその魅力を余すことなく伝えます。
本書では、能の基礎知識や舞台の構造、演者の役割など、初めて観る人でも理解しやすいように説明されています。また、名作演目を「男」「女」「鬼・怨霊」などの章に分けて整理されているため、興味があるテーマを選んで読み進めることができます。
人気演目には『道成寺』や『安宅』、さらには『紅葉狩』といった作品も含まれており、各演目のあらすじやキャラクターの背景が詳しく解説されています。特に、観る前にストーリーを把握することが、能を深く楽しむコツであるとされています。そのため、本書を通じて事前に知識を得ておくことが推奨されています。
さらに、著名な写真家、森田拾史郎氏によるオールカラーの舞台写真が多数収録され、能楽の「静の美」を視覚的に体感できるよう工夫されています。面や装束、照明の陰影まで詳細に捉えた写真は、能の持つ独特の美しさを際立たせ、観劇時の興奮を高めてくれるでしょう。ページをめくるごとに幽玄な世界観が広がっていくのが本書の大きな魅力です。
観能デビューを応援するため、巻頭には能楽の鑑賞に必要な基本的情報も充実しています。初心者でも安心して楽しめるように配慮されており、能楽への一歩を踏み出すための好適なガイドとなっています。
監修には、能に造詣が深い東京大学名誉教授の多田富雄氏が名を連ね、信頼性も抜群です。多田氏は数々の新作能を手がけた実力者でもあり、その視点からも能楽の本質が語られています。
本書は、2015年に出版された『新版 あらすじで読む名作能50選』をもとに作り直されたもので、より親しみやすく進化しています。
発売日は、2025年10月23日(木)、価格は税込2,200円で、128ページのしっかりとしたボリュームです。能楽の美と深さを味わうための一冊が、ついに手に入るチャンスです。この機会に、能楽の名作たちと出会ってみてはいかがでしょうか。