仁科斂・丹心
2026-06-11 05:12:33

仁科斂の新作『丹心』が芥川賞候補に!中国の現実を描く渾身の作品

仁科斂の新作『丹心』、芥川賞候補として注目を集める



新潮社から発表された仁科斂(にしな れん)氏の新作『丹心/まごころ』が、早くも芥川賞候補として多くの注目を集めています。この作品は、中国の現状をシニカルに捉えた社会派小説であり、仁科氏自身の幼少期からの在外体験が色濃く反映されています。

この物語は、爛尾楼(ランウェイロゥ)と呼ばれる未完成の高層マンションが立ち並ぶ中国を舞台にしています。不動産不況によって生まれたこれらの廃墟は、資本主義社会の暗黒面を象徴しており、主人公である若き建築家・レンが直面する混乱の中で、クレオール的な視点から描かれています。

作品の概要


物語は、建築家・鹿野川航のもとに、謎めいた中国人女性Qから届いた一通の依頼から始まります。「この爛尾楼を美術館に変えてくれ」との要望に応え、助手のレンは大陸へと渡ります。そこで彼が目にするのは、建築現場でむき出しになる人々の欲望や資本の力—それがどのように人の life として影響しているのかが問いかけられるのです。この作品は、両国の複雑な関係を背景に、現代中国のリアルに迫る社会への鋭い視点が盛り込まれています。

著者・仁科斂について


仁科斂氏は、香港、上海、ロンドンで育ち、オックスフォード大学を卒業後、東京大学の大学院に在籍しています。彼は、多言語を巧みに操る作家として知られ、彼の作品には多文化的な視点が常に備わっています。特に仁科氏のスケールの大きな世界観は、国際的な緊張が高まる中での人間の営みや感情を深く掘り下げています。

仁科氏は、2024年には自らの作品『さびしさは一個の廃墟』によって新潮新人賞を受賞しており、若手作家の中でも急速な成長を遂げています。また、彼は多摩美術大学の非常勤講師として教鞭を執り、今後の文壇を担う重要な存在として期待されています。

書籍情報


新作『丹心/まごころ』は、2026年の7月15日発売予定。作品は四六判ハードカバーで、定価2200円(税込)。この書籍は、2026年4月号の「新潮」に掲載された作品を改題してまとめたもので、仁科氏が「いま書けるすべてを書き尽くしました」と自信を持って送り出す一冊です。

『丹心/まごころ』の詳細はこちら

この作品が、さらなる文学の高みに到達するきっかけとなることを願っています。仁科斂氏の今後にますます期待が高まります。


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