女性芸術家たちが描く新たな美術史
美術館やギャラリーで目にする作品の多くは、歴史的に男性アーティストによって作品が構成されてきました。しかし、意義深い作品を手掛けてきた女性芸術家たちが存在することは、これまであまりにも見過ごされてきました。このたび発表された書籍『男性のいない美術史女性芸術家たちが描くもうひとつの物語 -THE STORY OF ART WITHOUT MEN-』は、その隠れた英雄たちの足跡を掘り下げ、彼女たちの並外れた作品と人生を紹介しています。
知られざる300点以上の作品
この新書は、ルネサンスから現代にかけて、300点以上の女性アーティストによるカラー作品を収録しています。著者のケイティ・ヘッセル氏は、美術史家であり、女性アーティストたちの活躍を広く伝える活動を行っています。彼女はインスタグラムやポッドキャストなどを通じて、女性アーティストたちの作品を賞賛し、その重要性を訴えています。書籍に登場するアーティストたちは、葛飾応為や草間彌生、フリーダ・カーロ、オノ・ヨーコなど、錚々たる顔ぶれが揃っています。
従来の美術史を覆す意義
本書は、従来の美術史が欠けていた部分を補完することを目指しています。それは、男性芸術家に偏った視点から脱却し、女性たちが描いてきたもう一つの物語を明らかにする試みです。美術史の中で彼女たちの存在が軽視されてきた背景には、社会の性差別や構造的な問題があることも否めません。しかし、この書籍を通じて、彼女たちの偉大なる足跡が明らかになることを期待しています。
著者ケイティ・ヘッセルの活動
ケイティ・ヘッセル氏は、フォーブス誌にて「30歳未満の30人」に選出された実力派の美術史家です。彼女は特に女性アーティストに焦点を当て、彼女たちの評価を高めるべく活動しています。本書は、彼女のこの情熱が凝縮された一冊であり、女性アートの新たな潮流を切り開くことでしょう。
書籍情報
書名:『男性のいない美術史女性芸術家たちが描くもうひとつの物語 -THE STORY OF ART WITHOUT MEN-』
著者:ケイティ・ヘッセル
出版日:2025年9月19日
発行元:パイ インターナショナル
定価:本体6,800円+税
ページ数:512ページ(フルカラー)
この書籍は、私たちにとって芸術の理解を深める重要な資料となることでしょう。女性の手による美術史の物語をぜひ、手に取って感じてみてください。