新刊レビュー: 市役所の資金調達大作戦
ディスカヴァー・トゥエンティワンから、2025年6月20日に発売される書籍『もぎ取れ!3億円大作戦 丹馬九重市役所特命係のおかしな1日』(著者: 香住泰)をご紹介します。この痛快なドタバタコメディは、関西の地方都市を舞台に、窮地に立たされた市職員たちが非合法スレスレの資金調達プロジェクトに挑む姿を描いています。
著者の香住泰さんは、第1回「本のサナギ賞」において優秀賞を受賞した実力派の作家です。彼の新作は、ユーモアある個性的なキャラクターや予測不可能なストーリー展開で、読者を引き込む魅力に溢れています。近年、オーディオブックとしても人気を博しており、ついに待望の書籍化に至ったことからも、その期待度が伺えます。
あらすじ
物語の主人公、弓沢は東京での挫折を経て故郷に戻り、市役所でアルバイトをしながら正規職員を目指しています。しかし、彼の担当していたリゾート開発計画は頓挫し、クビの危機に直面。本作では、辞職を免れるために、市役所の問題児・櫛間と共に市の財政を救う特別プロジェクトに取り組みます。
作戦名は「ライオンのひげ」。このプロジェクトでは、防犯カメラの映像を利用して資産家を巧妙に説得し、3億円の寄付を集めるという目論見が掲げられます。謎めいた相棒・櫛間の卓越したコミュニケーション能力により、計画は意外にも順調に進展。しかし、予想外の人に寄付を提案したことがきっかけで、二人は大きな事件に巻き込まれていきます。
書店員からの推薦コメント
この本のリリースに際し、全国の書店員たちが続々と推しの声を寄せています。「キャラが立った登場人物たちや、テンポの良いストーリー展開、臨場感あふれる場面転換が絶妙で、一気読み必至の作品です」といった賛辞が多く聞かれています。他にも、「たちの悪いおっさんと寄付集めのドタバタ劇が面白い」「現実では恐ろしい状況でも、小説だからこそ楽しめる」といった声も寄せられています。
物語の核心
著者の香住さんは、自身の「あとがき」で、厳しい環境が人々を変えることに言及しています。追い詰められた人間が、時に奇抜な発想をすることがあると語り、物語の中でも主人公たちが追い詰められながらも奇抜なアイデアを出す姿を描写しています。このようなシンプルでありながらも深いテーマが、読者に笑いと共感を呼ぶ要因となっています。
書籍概要
『もぎ取れ!3億円大作戦 丹馬九重市役所特命係のおかしな1日』は、ディスカヴァー文庫から出版され、304ページにわたる内容となっています。香住泰さんの魅力的な描写とユーモアあふれるストーリーは、さまざまな読者に楽しんでもらえることでしょう。発売が待ち遠しい一冊となっています。
新しい魅力溢れるコメディの幕開けに、ぜひご注目ください。