作品『ORIGAMI』が成田空港で上映中!
成田空港の第一ターミナルで、アニメーション作品『ORIGAMI』が2026年3月31日まで上映されています。この作品は、デジタルハリウッド大学の卒業生、金森慧さんが製作したもので、なんと第51回学生アカデミー賞アニメーション部門で銀賞を受賞したという経歴を持っています。ここでは、この作品の魅力と背景について詳しく探っていきましょう。
上映概要
『ORIGAMI』は、成田空港第一ターミナル北ウイングの4階に設置されているマルチビジョンで放映されています。放映期間は2025年2月4日から2026年3月31日までです。金森さんの作品は、この期間中、日本を訪れる多くの外国人客に日本の伝統文化を体験してもらうことを目的にしています。
作品の内容
このアニメーションは、正方形の紙がさまざまな折り紙の生き物に変形していく様子を描いています。折紙の特徴である「折る」行為は、物を「切る」ことなく生み出す美しさを凝縮しています。この変形の過程は、自然界の生命が誕生し、また土へ戻っていく様子に深く結びついています。
金森さんは、幼い頃から折紙を趣味とし、高校時代にその魅力にあふれた数学的な要素を見出し始めました。デジタルハリウッド大学に進学後、折紙とCGの融合に取り組むことで、洗練された表現を実現しました。彼の作品は、折紙の知識を活かし、CGでの再現を可能にするワークフローを自ら構築しています。
この作品は、金森さんの多くのこだわりが詰まっています。すべての造形が実際の正方形から折りたたむことが可能で、例えば伝統的な鶴や蛙の折り紙も登場します。また、彼はメインキャラクターのデザインにも力を入れており、作品全体に独自のタッチを与えています。
賞歴と評価
『ORIGAMI』は、デジタルハリウッド大学の卒業制作として最優秀賞に選ばれた後、さまざまな国際映画祭に出品され、その評価をさらに高めました。アジア最大級の短編映画祭「Short Shorts Film Festival & Asia 2024」や、「20th Annual HollyShorts Film Festival」を含む多くのアカデミー賞公認映画祭で上映されています。また、SIGGRAPHのElectronic Theater 2024に日本の学生作品として16年ぶりに入選し、これまでにない快挙を達成しています。特に、学生アカデミー賞での銀賞受賞は、日本の作品としては初めてのことです。
金森慧さんのプロフィール
金森慧さんは、2001年生まれのCGアーティストで、デジタルハリウッド大学を2024年に卒業予定です。彼は自由学園高等科で自然環境に囲まれながら成長し、小学1年から折り紙を始め、高校時代にCGの道を志しました。在学中に数々のコンテンツで高い評価を受け、自身の作品をSNS上で広く発信しています。卒業後はさらなる飛躍を目指し、海外でも活動を展開するご予定です。
最後に
金森さんの『ORIGAMI』を通じて、日本の伝統文化を感じる機会が今、成田空港で提供されています。この美しいアニメーションをぜひ体験して、日本の折紙の魅力を直に感じてみてはいかがでしょうか。日本を訪れる方々にとって、非常に特別な体験になることでしょう。