兵庫県が提案する新しい読書体験、若者応援パッケージとは
2025年9月20日からスタートする移動式図書館「兵庫旅するキッカケ文庫」。これは兵庫県が主導する「若者・Z世代応援パッケージ」の一環で、若者の生活全般を支援する取り組みの一部と言える。今回は、この発表会に出演した山之内すずさんの登壇を含め、その概要と意義について詳しく紹介する。
メディア発表会の様子
兵庫県神戸ポートタワーで行われた発表会では、兵庫県の理事・木村晶子氏が「若者・Z世代応援パッケージ」の全貌を説明。この取り組みは、若者が安心して未来を描ける環境づくりを目指し、教育や就職など、様々なライフステージを横断的に支援することを目的としているという。木村氏は、将来的な人口減少の中で、若者が地域を支えていくための支援が求められていると強調した。
その後、発表会は「兵庫旅するキッカケ文庫」のアンバサダーである山之内すずさんが登壇するコーナーへ移る。神戸市須磨区出身の彼女は、自身の人生に影響を与えた本のエピソードを語り、読書の重要性や新たな出会いがもたらす価値について熱く語った。特に、彼女は「SNSの影響が大きな社会だからこそ、自分自身と向き合う時間を大事にしてほしい」というメッセージで感情を伝えた。
山之内すずさんの選書とその思い
山之内さんは、自身が影響を受けた本として「ビッグオーとの出会い」と「わからなくても近くにいてよ」の2冊を紹介。「ビッグオーとの出会い」は、彼女が幼少期に母から読んでもらった本で、年を重ねるごとに新たな視点で感じ取れるようになると話した。この本が彼女にどのような影響を与えたのかを詳しく語り、読むことの大切さを再確認させるスピーチとなった。また、移動式図書館での本紹介の際は、南野陽子さんの選書である「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」にも言及した。愛をテーマにしたこの本は、読書の秋にぴったりだと彼女は語った。
期待される「旅するキッカケ文庫」の活動
「兵庫旅するキッカケ文庫」は、地元の企業や店舗との連携も行いながら、県内各地を巡回する予定だ。2026年3月までの期間中、さまざまなイベントが開催される予定で、若者たちが新たな発見をする機会を提供する。実際に、山之内さんが「しんどい時こそいろんな本を読んで自己成長を促してほしい」と語ったように、この図書館の意義は単なる読書に留まらない。若者たちが自分自身を見つめ直し、新たな道を見つけるきっかけとなるのだ。
地域への影響と未来への希望
兵庫県のこの取り組みは、単に若者を支援するだけでなく、地域経済にも良い影響を及ぼすことが期待されている。今後、人口が減少する中でどのように地域社会が支え合っていけるか、これが重要なテーマだ。若者が自らの可能性を信じて新たな挑戦をするための後押しをすることが、未来の兵庫県をつくる鍵となる。
このように、「兵庫旅するキッカケ文庫」の活動は、読書を通じて若者の心に寄り添い、未来への希望を育むものと言える。彼女たちの新たな経験が、次世代の若者たちに引き継がれていくことでしょう。