青幻舎の30周年記念復刊プロジェクト
アート系出版社の株式会社青幻舎が、創立30周年を迎える2025年10月を前に、特別な復刊プロジェクトを実施することとなりました。このプロジェクトは、読者の熱いリクエストを基に、これまで“幻”となっていた書籍の復刊を目指すものです。
青幻舎は1995年に設立以来、アート、写真、絵画、デザインに関するビジュアル書を中心に、多岐にわたるジャンルを展開し、現在までに1000冊以上を刊行してきました。しかし、人気作の多くは品切れ状態となっており、読者のニーズに応えることが難しい状況が続いていました。
復刊の背景と経緯
2024年秋、青幻舎は読者からのリクエストを受け付けるプロジェクトを立ち上げ、過去の名作を復刊するために数多くの応募を集めました。2025年1月末までに寄せられたリクエストを基に、復刊希望のタイトルを選定。しかし、選定作業の中で、著作権の問題や印刷データの消失など、復刊に向けたさまざまな課題に直面しました。それでも、多くの障害を乗り越え、見事に復刊が実現したのです。
復刊が決定した3つのタイトル
今回、復刊が決定したのは以下の3作品です。
- - 畠山直哉『LIME WORKS』(2008年刊)
現代写真界の重要人物、畠山直哉の原点ともいえるこの作品は、2008年に青幻舎から刊行されました。木村伊兵衛写真賞を受賞したこの写真集は、約30年の間、写真界で語り継がれてきた名作です。
- - 細江英公『写真家 細江英公の世界 球体写真二元論』(2006年刊)
2006年に東京都写真美術館で開催された展覧会に合わせて刊行されたこの書籍は、細江英公自身の視点を最大限に活かした作品となっています。著名なデザイナーたちとともに制作されたこの写真集は、視覚と言葉が交錯するとても貴重な一冊です。
青幻舎が現代作家の写真集に本格的に取り組むきっかけとなった記念碑的な作品です。この作品は、現代の写真集の流れを築く基礎として、長年にわたって愛され続けてきました。
記念すべき復刊の意義
これらの書籍は、読者の声を通じて再び手に取ることができる機会が到来します。読者からの熱い期待に応える形で復刊されたこれらの作品は、青幻舎にとっても創立当初の原点を思い起こす貴重な時間となっており、多くの人々に新たな発見と感動を提供することでしょう。
この復刊プロジェクトを通じて、復活した“幻本”たちに再び触れることができる特別な機会を、多くの読者が楽しんでくれることを願っています。
公式情報
詳細については、青幻舎の特設サイトや幻本復刊プロジェクトページを訪れてみてください。
創立30周年記念特設サイト
幻本復刊プロジェクトページ
『青幻舎』の進展から目が離せません。今回の復刊をきっかけに、再びその魅力を感じてください。