120万部突破の話題作『BUTTER』が世界を席巻
柚木麻子さんの小説『BUTTER』が、この度全世界で累計120万部を超え、各国での翻訳出版が決定しました。この作品は日本国内で50万部以上、イギリス版を含む海外では70万部を突破し、まさに大ベストセラーといえるでしょう。
特に注目すべきは、イギリスでの人気です。昨年2月に発売されたイギリス版(訳:ポリー・バートンさん)では、1年半経った今、すでに英国内で3冠を達成し、累計45万部を超えたとのこと。これは日本人著者の作品がこれほどまでに海外で評価される例は非常に珍しく、業界内でも注目を浴びています。
新たなカバーデザインが登場
『BUTTER』の人気を記念して、日英リバーシブルカバー仕様も展開されています。書店では、イギリス版と日本版のカバーデザインの違いを楽しむことができ、気分に合わせて表裏を変えながら読むことが可能です。おしゃれな帯デザインが目印なので、ぜひ書店で確認してみてください。
ストーリーの魅力
『BUTTER』の主人公、瑛子こと梶井真奈子は、男性たちの財産を奪い、さらには彼らを殺害した容疑で収監されています。そんな彼女と週刊誌記者の町田里佳との面会を通して、梶井の魅力的な美食の話が展開されます。彼女の言葉に触れるうちに、里佳自身の人生や価値観が変わっていく様子が描かれています。
本作は特に「男性優位社会」「ルッキズム」「過労」といった問題に対する疑問を投げかけています。全ての人が自分自身を大切にし、互いに連帯することの重要性を問いかける核心的なテーマが、読者の心に響く作品となっています。
多くの受賞歴
『BUTTER』はイギリス版が「Books Are My Bag Readers Awards 2024」てBreakthrough Authorを受賞し、また「Waterstones Book of the Year 2024」では日本人初の受賞を果たしました。他にも「The British Book Awards 2025」Debut Fiction部門を受賞しており、この作品はますますの評価を得ています。さらに、英国推理作家協会賞の最終候補にも挙げられました。
世界からの高評価
著者の柚木麻子さんは、『BUTTER』が世界的な成功を収めた理由について、著作が持つ感情的な真実味が文化や言語の枠を超えて人々に響くからではないかと考えています。イギリスの読者や書店から寄せられる熱いレビューや評価は、この作品のさらなる広がりを予感させます。
昨年秋にはイギリスでオーサーズツアーを行い、全国で講演やサイン会を開催したこともあり、今年はインド、香港、そしてオーストラリアとニュージーランドなど幅広い国でのイベントに参加しました。
著者紹介
柚木麻子さん(1981年生まれ)は、2008年にオール讀物新人賞を受賞し、2010年にデビュー。今回の『BUTTER』を含め、多数の著作があり、これからの活動にも期待が高まる作家です。
まとめ
『BUTTER』は単なるエンターテインメントではなく、現代社会を生きるための重要なメッセージを含んでいます。多くの人に読み継がれる作品として、その存在感を今後も示し続けることでしょう。
詳しくは
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