新刊エッセイ『FREE』が示す自由の本質とは？アルバニアの少女の成長物語

新刊『FREE』発表！

2025年2月17日、株式会社勁草書房よりレア・イピによる哲学エッセイ『FREE――歴史の終わりで大人になる』が発売されます。この作品は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス（LSE）で政治理論を教える著者自身の経験をもとに描かれたものであり、現在30言語以上に翻訳され、多くの読者に支持されています。

著者の背景と本書のテーマ

本書の著者、レア・イピは社会主義体制下のアルバニアで育ち、1990年に社会の変革を経験します。彼女は、自由への渇望や、その過程での家族の秘密の探求を通じ、自由の本質を掘り下げています。「スターリン像を抱きしめた日、私は大人になった」という言葉が示すように、彼女の少女時代と体制転換の物語は、個人的な成長と社会的挑戦を織り交ぜた壮大な成長物語です。

読者からの推薦の声

この作品に対し、著名な哲学者の永井玲衣さんは「社会にからめとられながらも、私たちは生きることができる」とし、レア・イピの表現の豊かさを評価しています。また、政治学者宇野重規さんは、「自由選挙や市場開放の中で揺れ動く少女の姿が深く心に残る」とコメントしており、本書が持つ普遍的なメッセージを強調しています。

読むことの意義

『FREE』は単なる自伝ではなく、現代社会における「自由」の意味を根本から問う重要な作品です。著者は、自由がどのようにして彼女自身や社会と結びつき、また逆に自由がもたらす葛藤について深く考察します。「過去は失敗し、未来のつくり方は学んでいなかった」という言葉は、私たち自身の現実を映し出し、普遍的な問いを投げかけます。

本書は、興味深い物語や知的刺激に満ちており、自由や民主主義について考えたい全ての人にとって必読の一冊と言えるでしょう。