特別番組『わたくし96歳〜あの時16だったわたしが、今伝えたいこと〜』
戦後80年を迎え、特別番組が放送されます。この番組では、96歳の森田富美子さんが、自身の被爆体験を通じて、今日の私たちに伝えたいメッセージを語ります。進行役には同県出身の長濱ねるさんが担当し、彼女の問いかけに富美子さんが真摯に応える姿が印象的です。
森田富美子の壮絶な体験
1945年8月9日、長崎での被爆を共に経験した富美子さんは、79歳で家出し長女・京子さんの元へと向かいます。日々の生活の中で、彼女は“張り込み”や美味しいものを食べること、野球観戦を楽しむ一方、SNS「X」での投稿も欠かしません。残されたフォロワー数は8万5000人超え。彼女のアカウントには「#戦争反対」「#核兵器廃絶」といった強い思いが綴られています。
普段はあまり多くを語らない富美子さんだが、番組ではその心の裡に秘めた思いを吐露します。8月9日の長崎の情景を、彼女の記憶を交えて語る場面では、私たちが忘れてはいけない歴史と、その教訓を再確認させられます。
長濱ねるの問いかけ
進行役である長濱ねるさんは、被爆3世の立場から「世の中を平和にするには、どうすれば良いか?」と指摘します。これに対して、富美子さんは「みんなが自分自身でしっかりと考え、人を頼らずに行動することが大切だ」と熱く語ります。このメッセージは、戦争を体験した彼女の深い知恵と共感を伴い、聞く者の心に強く響くことでしょう。
平和への道のり
番組ではまた、森田富美子さんと京子さんが共著した書籍『わたくし96歳#戦争反対』からの朗読も行われます。ここには、戦争がもたらす痛みや、未来への真剣な提言が織り込まれています。
特に注目すべきは、2024年には被団協がノーベル平和賞を受賞予定である一方、世界の中で絶えない戦争や紛争が描かれています。そこでの富美子さんの考察は、未来を生きる私たちにとっても重要な視点となるでしょう。
若者へのメッセージ
さらに、FM長崎の協力のもと、長崎女子高等学校の生徒からのメッセージも番組内で紹介され、平和学習に関するインタビューが織り交ぜられています。96歳の富美子さんが若い世代に何を伝えたいかを直接聞ける貴重な機会でもあります。
音楽のセレクション
番組内では、ハンバートハンバートの「教訓1」や、コトリンゴの「悲しくてやりきれない」などの楽曲が流れ、視聴者に深い感銘を与えます。これらの曲も、戦争の悲しみや教訓を感じさせる重要な要素です。
放送情報とアクセス
この特別番組は、全国のJFN系列16局で放送される予定です。聴取可能地域にお住まいの方は、スマートフォンやPCからも「radiko」を利用して簡単にアクセスできます。放送後1週間以内であれば、聴き逃し配信も行われますので、興味のある方はぜひチェックしてください。
世代を超えて伝えられる想いが詰まったこの特別番組。多くの人にぜひ耳を傾けてほしい内容です。