新刊『反日レイシズムの狂気』が描く歴史戦
日本とアメリカは戦後、同盟国としての絆を深めてきました。しかし、終戦からの年月が経つごとに、日本を貶めるような書籍が登場する現象が続きます。特に1997年に出版されたアイリス・チャンの『THE RAPE OF NANKING』は、アメリカで大きな議論を呼びました。この本は、日本の歴史に対する誤解を助長するプロパガンダとして多くの批判を受けたものの、今なおその影響は続いています。
この流れから、戦争プロパガンダ研究会の発足が決意され、そのメンバーには著名な批評家、茂木弘道氏も名を連ねています。最近も新たな反論本が2025年に発刊予定ですが、まずはその前に、茂木氏の『反日レイシズムの狂気』が注目を浴びています。
書籍の概要と内容
本書『反日レイシズムの狂気』は、茂木氏の鋭い視点から、リッグ著の書籍を徹底的に批判するものです。彼は、日本軍による虐殺の数字が誇張されていることを、論理的に反論する内容を展開しています。特に「日本軍が中国や東南アジアで3000万人を虐殺した」という数字は、中国共産党によるプロパガンダの拡大解釈に過ぎないことが明らかにされています。
また、リッグが主張する「南京虐殺20万人」の根拠についても、茂木氏は興味深い視点を提供しています。アメリカ人を中心とした南京安全区国際委員会が存在したがゆえに、実際には多くの市民が命を救われたという描写は、誤解を招く恐れがあると警鐘を鳴らしています。
人種差別とプロパガンダの罠
茂木氏は、リッグの書に潜む人種差別的な視点についても触れています。このレイシズム的な見解が、戦時下における日本に対する不当な扱いや、広島・長崎への原爆投下を正当化する理由になっていることを指摘します。このような考え方の背景には、戦後アメリカの世論を誘導するために作られたプロパガンダが存在しているとし、現代においてその影響が強く残っていると警告します。
日本人にとって、こうした歴史的な誤解に立ち向かうことは必須です。本書は、これらの視点を提供することにより、読者に新たな知見を与え、歴史に対する理解を深める一助となることでしょう。
著者の信念
茂木弘道氏は昭和16年に生まれ、東京大学卒業後、多くの経験を経て歴史研究の道へと進みました。「史実を世界に発信する会」や「新しい歴史教科書をつくる会」の役割を担い、歴史の真実を語り続けています。著書には、歴史にまつわる数々のテーマを取り扱った作品があり、本書もその一環として位置づけられます。
書籍情報
- - 書名:『反日レイシズムの狂気』
- - 著者:茂木弘道
- - 仕様:四六判並製・200ページ
- - ISBN:978-4-8024-0236-1
- - 発売日:2025年4月18日
- - 本体価格:1,500円(税別)
- - 発行:ハート出版
この新刊は、歴史に対する誤解を正す重要な一冊として、多くの人に読まれることでしょう。茂木氏の真摯な言葉が、未来の歴史理解を変えるための一歩となることを願うばかりです。