教育の未来を切り拓く「とことば」創刊
2025年9月26日、光村図書出版株式会社が新たな教育情報誌「とことば」を創刊しました。この雑誌は、小・中学校の教育に関わるすべての先生や教育関係者に向けて発行され、毎号異なるテーマで言葉の持つ力やその可能性を探ります。
「とことば」の独自性
「とことば」の特徴は、「とことこ、ことばと、人生あるく。」というキャッチフレーズに象徴されるように、言葉を通じて教室の内外をつなぐ視点にあります。教育現場において、言葉は思考やコミュニケーションの基盤であり、これを軸にして特集が組まれます。年に二回発行され、毎号ごとに「◯◯と言葉」という形式で、様々なテーマが展開される計画です。
第一号の特集テーマ
創刊号では、「AIと言葉」をテーマに掲げ、AIの進展と共にどのように教育現場が変わるかを探ります。この特集を通じて、AIが言葉の学びや人と人とのコミュニケーションに与える影響についての考察がなされています。情報化社会において、教育はますます重要な役割を果たすことが求められています。
各種コンテンツ
巻頭漫画
今回は、著名な漫画家中川いさみさんによる巻頭漫画「AIロボ・チャットくん」が掲載されています。この作品を通して、AI技術がどのように私たちの生活や教育に影響を与え得るのか、一緒に考えるきっかけを提供します。
インタビュー 知識の宝庫
また、東京大学の江間有沙准教授による「人と人をつなぐAIの現在地」のインタビューも実施。AI技術がもたらす新しいコミュニケーションの形や、その背後にある理念について深く掘り下げています。
授業リポート
授業リポートでは、東京学芸大学附属小金井小学校の「プロンプト作成を通じて思考を整理・言語化」や、神奈川県厚木市立鳶尾小学校の「英語を話す経験値を底上げする生成AI活用」など、具体的な教育現場の取り組みが紹介されています。
連載記事
本号では、連載コンテンツも充実。気象予報士の長谷部愛さんが綴る「天気と言葉とわたしたち」や、通訳・翻訳家の塚本ニキさんによる「日本語と英語の行間で考える」など、さまざまな視点から言葉についての考察が行われます。
環境への配慮
さらには、教育情報誌「とことば」に使用される用紙には竹紙を選定しております。竹紙は環境への配慮がなされており、森林保全や地域経済にも貢献する素材です。教育だけでなく、環境問題にも目を向けた取り組みが盛り込まれています。
コラボレーション企画
特別企画として、「ゆる言語学ラジオ」とのコラボレーションが実現し、YouTubeで公開中の動画では国語教科書の楽しい分析が行われています。これにより、教育に対する新たな視点が提示されています。
まとめと今後
「とことば」は、教育者が言葉の力を再発見し、子どもたちに豊かな言語体験を提供することを目指します。次回の第2号は2025年4月の発行が予定されており、今後の展開にも期待が寄せられています。教育現場に新しい風を吹き込むこの情報誌に、多くの方に触れていただけることを願っています。