神田外語大学で行われる企画展「西周と幕末洋学の転換」
神田外語大学附属図書館は、2025年11月5日から14日まで「西周と幕末洋学の転換」という企画展を開催します。この展示会では、幕末期における西洋研究機関、蕃書調所での西周の活動を中心に、貴重な資料を通じてその足跡を辿ります。
企画展の概要
展覧会は、神田外語大学附属図書館にて行われ、入場は無料です。期間中は、毎日10時から16時まで開館しますが、11月8日と9日は休館日となります。訪れる際には、神田外語大学1号館2階の総務部にて入構手続きが必要です。
展示内容は、西周が蘭学から英学へと転換する際の重要な役割を強調しており、貴重な資料32点が展示されます。これにより、洋学の移り変わりに関する理解が深まることでしょう。特に幕末から明治時代にかけての洋学の進展に焦点を当て、その中で西周が果たした役割を明らかにすることを目的としています。
シンポジウムの開催
企画展初日の11月5日には、特別なシンポジウムも予定されています。このシンポジウムでは、神田外語大学外国語学部の町田明広教授をはじめ、松田清博士、上野太祐博士の3名が登壇し、西周の生涯や彼の思想を通じて幕末の洋学の展望を多角的に捉える発表が行われます。シンポジウムは無料で参加可能で、事前の申し込みは不要です。
西周の業績とその影響
西周(1829-1897)は、オランダへの留学を経て帰国し、幕末から明治の日本において洋学の普及に尽力した啓蒙思想家です。彼は多くの和製漢語を作り、日本の哲学の発展にも寄与しました。具体的な功績として、兵学校の初代校長や新政府の陸軍省参謀局に所属し、翻訳活動や啓蒙的な著作を行いました。特に『百一新論』において「哲学」という言葉を創出したことは彼の大きな業績です。
展示会では、西周が提唱した英学の重要性や、その翻訳活動に注目し、当時の洋学の資料とともに彼の活動を紹介します。
神田佐野文庫について
神田外語大学の附属図書館には、神田佐野文庫という独特のコレクションが存在します。この文庫は、江戸時代後期から明治維新、さらには連合国軍占領期に刊行された西洋語や文化に関する資料を多岐にわたり収集しています。このような多様な資料の収集は、日本と西洋の文化交流の歴史を理解する上で非常に価値のあるものです。
今回の企画展を通じて、西周の人生に関する詳細な資料や彼の影響を受けた洋学の発展について、多くの人々が興味を持ち、理解を深めることを期待しています。
お問い合わせ情報
企画展やシンポジウムについての詳細は、神田外語大学附属図書館にお問い合わせください。
電話番号: 043-273-1192
神田外語大学は、文化交流を主題に、お客様をお迎えします。この貴重な機会に是非ご参加ください。