さとうわきこの絵本の世界を辿る特別展のご案内
神戸で行われる特別展「星をみつめておもいだすさとうわきこ展」は、2025年6月28日から8月31日まで神戸ファッション美術館で開催されます。この展覧会は、昨年急逝した絵本作家さとうわきこさんの素晴らしい業績を振り返る機会となるでしょう。
さとうわきこさんの生涯と作品
さとうわきこさんは、1940年代から絵本業界で活躍し、約60年にわたって100冊以上の絵本を手掛けてきました。彼女は子どもたちに愛され、多くの人々に感動を与える作品を残しました。しかし、彼女の人生は決して楽なものではありませんでした。幼少期は病気がちな日々を過ごし、父を早くに亡くしています。この経験から彼女は、自立した女性として生きる覚悟を持っていました。その人生の中で、苦難や喜びを描いた彼女の物語は、多くの絵本に反映されています。
特に、『せんたくかあちゃん』や「ばばばあちゃん」シリーズは、多くの子どもたちに愛され、彼女の代表作として知られています。例えば、『せんたくかあちゃん』は、洗濯を通して家庭の温かさや子どもたちとの関係の大切さを描く作品です。また、「ばばばあちゃん」は、元気で豪快なキャラクターとして、多くの親子に親しまれています。
展示内容と構成
本展では、さとうわきこさんの人生を6つの章に分けて紹介します。
第1章: はじまりのこと
彼女の幼少期や10代の頃、絵本作家を目指すようになった背景を探ります。詩作ノートや挿絵原画など、初期の重要な作品が展示されます。
第2章: 母のこと、父のこと
家計を支える母親の姿を見て、自立した女性を目指したさとうさんの生きる力が、彼女の作品にどのように影響を与えたかがテーマです。彼女の母親をモデルにした作品が紹介されます。
第3章: わたしのこと
さとうさんが「母の友」での挿絵を通して描いた動物たちや日常の温もりを感じる作品を中心に展示されます。
第4章: 「ばばばあちゃん」のこと
大人気シリーズ「ばばばあちゃん」の原画が一堂に集まり、その魅力を再発見します。彼女のキャリアを一躍有名にした作品の数々が展示されます。
第5章: いろいろなひとのこと
彼女が他の作家やイラストレーターとどのように関わり合い、絵本の文化を広めたのかを探ります。長野県に設立された「小さな絵本美術館」との関連性も取り上げられます。
開催概要
- - タイトル: 特別展「星をみつめておもいだすさとうわきこ展」
- - 会場: 神戸ファッション美術館
- - 会期: 2025年6月28日(土)〜8月31日(日)
- - 開館時間: 10時〜18時(入館は17時30分まで)
- - 休館日: 月曜日、7月22日(火)、8月12日(火)
- - 観覧料: 一般1,000(800)円、大学生・神戸市外の65歳以上500(400)円、高校生・神戸市内の65歳以上は無料
さとうわきこさんの絵本の魅力を存分に味わえるこの特別展に、ぜひ足を運んでみてください。