漫画で学ぶ認知症:『認知症世界の歩き方』4カ国語版の発売
このたび、特定非営利活動法人イシュープラスデザインが漫画『認知症世界の歩き方』の4カ国語版をリリースしました。この漫画は、認知症に関する正しい理解を楽しく促進することを目的に、日本とフランスで共通する「超高齢化社会と認知症の増加」という問題に取り組むプロジェクトの一環です。
プロジェクトの背景と目的
この漫画プロジェクトは、笹川日仏財団からの助成を受けてスタートしました。日本の漫画文化の力を借りて、特にフランス語圏の人々に認知症の現実を知ってもらうことを目的としています。認知症という言葉が身近ではない若年層や、認知症を直接経験していない方々に向けて、この漫画が理解を深めるための良い機会となることが期待されています。
昨年リリースされた日本語版『認知症世界の歩き方forジュニア』に続き、今回の4カ国語版が発表されたことで、フランス語、英語、繁体字、中国語での内容展開が実現しました。これにより、共通の課題を抱える多国籍の読者に向けて、認知症についての理解を広める場が提供されます。
認知症の旅を描く「ミステリーバス」
漫画の中心となるストーリー「ミステリーバス」では、認知症の世界に迷い込んだ一人の旅人が、様々な不思議な乗り物や人々、景色に出会い、時には困難にも立ち向かいます。この独特の設定は、認知症をテーマにしたさまざまな視点を提供し、読者に深い理解を促すことを目的としています。
特に注目すべきは、旅人が体験する摩訶不思議な光景です。読者にとっては、普段体験できない不思議な世界を旅することで、認知症への理解を深める手助けとなるでしょう。今後の展開としては、「顔無し族の村」や「アルキタイヒルズ」、「二次元銀座商店街」、さらには「カクテルバーDANBO」といった、各エピソードがどのように展開していくのか非常に楽しみです。
書籍の詳細と購入方法
今回発売する4カ国語版は、pdf形式の電子書籍として提供され、各言語に応じた価格設定がされています。例えば、フランス語版は5€、英語版は5$、繁体字版が170TWD、簡体字版は30CNYという形です。また、日本語版も同様に36ページで800円となっています。これらはイシュープラスデザインのオンラインストアで購入可能です。特にデジタルコンテンツである点に注意が必要です。
結論
「認知症世界の歩き方」は、漫画を通じて認知症を知る大きなチャンスを提供します。文化や言語を超えたこのプロジェクトは、多くの人々に認知症に対する理解を深めてもらえることを目指しています。ぜひ手に取って、あなたもこの不思議な旅に出かけてみてはいかがでしょうか。