上橋菜穂子の新たな作品『神の蝶、舞う果て』が登場!
2026年の1月22日、著名作家の上橋菜穂子の新作『神の蝶、舞う果て』がついに刊行されます。この作品は、彼女の代表作である『守り人』シリーズと共に、1999年から2001年の間に執筆された物語であり、これまで書籍化されていなかった貴重な作品です。今作では、上橋が持つ独自の視点から、人間と他の命ある存在との複雑なつながりを描くための思いが込められています。
上橋はこの物語を執筆する中で、さまざまな気づきが生まれ、それが結果として『獣の奏者』や『鹿の王』、さらには『香君』といった他の名作を生み出す原動力につながったと語っています。このような創作の軌跡を知るためにも、『神の蝶、舞う果て』はぜひ読まなければなりません。
物語の詳細と魅力
物語の中心には、降魔士の少年・ジェードが位置しています。彼は神と魔物、光と闇が交錯する聖域、いわゆる「闇の大井戸」で、聖なる蝶を守る役割を担っています。ある日、彼の相棒である少女・ルクランが「予兆の鬼火」と呼ばれる現象に触れる事件が発生します。ルクランが「予兆の鬼火」に強く反応することで、物語は次第に波紋を呼び起こすのです。
物語の中では、ジェードとルクランが抱えるそれぞれの願いや思いが描かれており、彼らの運命がどのように絡み合っていくのかが見どころです。この二人の絆や成長を通じて、上橋が思い描いた人と人、ひいては人間と他の存在との繊細なつながりが浮き彫りになります。
加筆修正の意味
著者の上橋は、執筆から20年以上が経過した今、自らの手で加筆修正を施しています。彼女は、元の物語の持つ「勢いと輝き」を損なわないよう、修正は最小限にとどめる意向を示しています。未熟さが残っているかもしれませんが、それでもこの作品が持つ独自の魅力は色褪せることはありません。まさに、二十数年前の上橋と現在の上橋が共同で作り上げたような作品であり、作者の創作の旅を振り返る絶好の機会となるでしょう。
イラストと書誌情報
本作の装画には『とんがり帽子のアトリエ』などで知られる漫画家・白浜鴎が手がけています。その美しいイラストは、物語の世界観をさらに引き立てています。
書誌情報は以下の通りです。
- - 書名: 『神の蝶、舞う果て』
- - 著者: 上橋菜穂子
- - 発売日: 2026年1月22日(木)
- - 定価: 1,800円(税抜)
- - ISBN: 978-4-06-541651-8
- - 出版社: 講談社
予約は各書店、オンラインでの利用も可能です。Amazonや楽天ブックスでの購入ができます。
上橋菜穂子について
上橋菜穂子は、1989年に『精霊の木』で作家デビューを果たし、以降数々の賞を受賞してきました。「守り人」シリーズや『精霊の守り人』など著書は多数あり、彼女の作品はいつも多くの読者に愛されています。彼女は以前から児童文学の名手とも言われ、その作品には深い感動が詰まっています。
『神の蝶、舞う果て』は、そんな上橋の軌跡を知る上で重要な一作品です。ぜひ、この素晴らしい物語を手にとってその魅力を体感してみてください。