高橋菜々実さん、織田作之助青春賞を受賞
大阪芸術大学の文芸学科に在籍する4年生、高橋菜々実さんが、「2025年度織田作之助青春賞」を受賞しました。この快挙は、285編の中から選ばれた作品によるもので、大阪芸術大学出身者として初の受賞です。今回は、高橋さんの受賞が持つ意義や、作品『なきがら』の背景について迫ります。
織田作之助青春賞とは
「織田作之助青春賞」は、有名作家・織田作之助にちなんだ懸賞で、若手作家の才能を発掘することを目的としています。この賞は、日本の文壇に多くの新鋭作家を送り出してきた登竜門として知られ、多くの志高い若者が挑戦してきました。受賞作は文芸誌『三田文学』に全文掲載されるため、プロの作家への道を確実に拓くものとなります。
高橋菜々実さんの受賞作『なきがら』
受賞作の『なきがら』は、小学生の女の子が下校途中に犬の死体を発見し、そこに現れる同級生の男子との出会いを中心に展開する物語です。高橋さんはこの作品が、自身の抱えていた大人や学校への不信感や怒りを反映したものであると語りました。特に、影響を受けた作家として中上健次や綿矢りさを挙げ、その独特な文体に憧れを抱くことを明かしています。
高橋さんの冷静な心境
受賞の知らせを聞いた際、高橋さんは「今のところ感情が動いていない」と語り、冷静な反応が印象的です。お祝いの言葉を受けた際には嬉しさも感じつつも、自身の内面に目を向ける余裕がある様子でした。高橋さんは、文芸学科での学びを通じ、自分自身の文体の成長を実感しているとのことです。
芥川賞作家・玄月教授の高評価
高橋さんが所属するゼミの責任教員であり、芥川賞作家の玄月教授は、彼女の才能に早くから気づいていました。教授は、初めての原稿を読み終えた後、高橋さんが持つ「確固たる型」に驚嘆したといいます。余分な表現を削ぎ落とし、彼女本来の長所を伸ばすことに専念するよう指導した結果、彼女は文壇での成功をつかむことに成功しました。
高橋菜々実さんの今後の展望
今後の目標について尋ねると、高橋さんは「これからも小説を書き続けること」が夢だと明かしました。文芸学科での努力を重ね、夢を追い求めながら、多くの作品を世に送り出していくことでしょう。受賞による新たなステップが、彼女の創作活動に彩りを添えることを期待します。
受賞概要
- - 賞の名称: 2025年度 織田作之助青春賞
- - 受賞作品: 『なきがら』
- - 受賞者: 高橋菜々実 (大阪芸術大学 文芸学科4年生)
- - 掲載誌: 文芸誌『三田文学』No.163(2026年冬季号)
- - 贈呈式: 2026年3月4日(水)綿業会館(大阪市中央区)
- - 主催: 織田作之助賞実行委員会(大阪市、大阪文学振興会、関西大学、毎日新聞社)