アパレル業界の未来を切り開く新書『アパレルビジネス』
ファッション界に興味を持つ全ての人々へ、期待が高まる新書『アパレルビジネス』が2025年8月22日に登場します。本書は、業界の重鎮であるファッション・ジャーナリスト久保雅裕氏が執筆。環境問題を含むアパレル業界の実態を徹底的に分析し、消費トレンドを根底から探求しています。
アパレル業界の環境負荷とは?
最近、国連貿易開発会議(UNCTAD)が指摘した通り、アパレル業界は世界で二番目に環境負荷の高い業界として知られています。大量生産と大量消費が続く現代において、2018年には国内で29億着の衣類が売り出され、そのうち約半数の15億着が廃棄されています。この背景にある問題を、多角的に解説しています。
特に重要な点は、アパレル業界が直面している環境問題や、これに対する解決策の模索です。日本でも経済産業省が「繊維・アパレル産業における環境配慮の情報開示ガイドライン」を公表したことで、業界の変革は急務となっています。
法律が変わる中、消費者意識もシフト
フランスでは2020年にアパレル商品の廃棄を禁止する法律が整備されましたが、日本も同様の流れに注目されています。本書では、業界の未来を考える視点を持つために、消費者に求められる意識の変化についても考察されています。
各世代の消費行動が映すファッションの変遷
本書は、団塊世代からZ世代までの消費行動の変遷を辿り、それぞれの時代背景との関連性を詳しく分析しています。1970年代のニューサーティーから、1980年代のDCブランドブーム、バブル期の六本木スーツ、90年代のセレクトショップ全盛、さらには2000年代に入ってからのファストファッションの台頭まで、幅広く網羅されています。
特に、団塊ジュニア世代以降の古着への抵抗感の消失や、メルカリなどの二次流通市場の成長は、消費意識における根本的な変化を示しています。本書の中で、これがアパレル業界のビジネスモデルにどう影響を及ぼしているかを明らかにしています。
アパレル業界の複雑な構造を解説
アパレル業界は、糸や生地の「川上」、企画や生産の「川中」、販売の「川下」というように、複雑な構造を持っています。この構造についても初心者にわかりやすく説明しています。企画職のデザイナーやパタンナーから、MDや生産管理に至るまで、それぞれの職務内容や課題を業界の専門家の視点から解説しています。これにより、読者は業界全体を俯瞰しながら、自身のキャリアやビジネスに役立てることができます。
誰に向けた書籍なのか?
この本は以下のような人々に特におすすめです。
- - ファッション業界への就職や転職を考えている方
- - アパレル業界で働きながらも、業界全体について学びたい方
- - ファッションビジネスに興味を持つ学生や社会人
- - 持続可能なファッションについて体系的に理解したい方
書籍の構成
本書の内容は次の章立てで展開されます。
1. 世界で2番目に環境負荷の高い業界について
2. ジェネレーションから学ぶアパレルビジネスの世界
3. SPAから学ぶビジネスモデルの世界
4. カシミヤから学ぶ素材の世界
5. 縫製から学ぶ生産の世界
6. パリコレから学ぶ企画の世界
7. リアル店舗から学ぶ販売の世界
8. 物流から学ぶアパレルECの世界
9. インサイダーから学ぶ舞台裏の世界
10. オートクチュールから学ぶファッションテックの世界
このように多岐にわたる内容が網羅されている本書を、ぜひ手に取ってみてください。
著者紹介
アパレル業界に精通した久保雅裕氏は、1963年東京生まれで、法政大学社会学部を卒業後、繊研新聞社で22年間勤務しました。ファッションビジネス専門のウェブメディア「Journal Cubocci」を立ち上げ、現在も多方面で活躍しています。
書籍情報
- - タイトル: アパレルビジネス
- - 著者: 久保雅裕
- - 定価: 1,848円(本体1,680円+税)
- - 体裁: 四六判/256ページ
- - ISBN: 978-4-295-41127-7
- - 発行: 株式会社クロスメディア・パブリッシング
- - 発売日: 2025年8月22日
関連リンク:
この書籍を通じて、アパレル業界の未来についての理解を深め、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出しましょう。