腰痛治療の新常識『コシトレ』がもたらす健康革命とは？

痛みを感じると、安静にしてしまうのが一般的な考え方。しかし、元東京大学医学部附属病院特任教授であり、腰痛治療の第一人者である松平浩医師が提唱する新しいアプローチ「コシトレ」が話題を呼んでいます。『コシトレ動けるカラダにリセットできる攻めストレッチ』という書籍の中で、松平医師は腰痛の新しい治療法を具体的に明示しています。

腰痛の深刻さと国民病としての現状

厚生労働省の調査によると、腰痛は日本人の国民病として位置づけられ、自覚症状のある人は全体の25%にも及びます。これは推定で2800万人に上ると言われ、実際に腰痛治療を必要とする人も男性で43.9%、女性で43.6%と報告されています。多くの人が「また急に腰が痛くなったらどうしよう」という不安を抱え、その結果としてアクティブな生活を諦めてしまうのです。

このような生活スタイルは、機能低下や要介護状態を引き起こす要因となります。

松平浩医師の新常識「コシトレ」とは

従来の「安静が一番」という常識に代わり、松平医師は「あなたの腰痛の治らない理由はその恐怖回避思考にある」と指摘します。今までの常識では腫瘍や骨折といった明確な病状がない限り、安静にすることが正解だとされましたが、その考え方を覆す方法が「動いて治す」という新常識「コシトレ」です。

この考え方には、現代人の生活に潜む腰にかかる負担、いわゆる「腰痛借金Ⓡ」の概念が含まれています。単に体の痛みだけでなく、精神的な側面にも根ざしており、多くの人が再発の恐れから必要以上に体を動かさないようになってしまっています。それこそが腰痛の慢性化につながるのです。

科学的根拠に基づく「コシトレ」の実践

『コシトレ』が提供するのは、誰でも簡単にできるストレッチ方法です。書籍によれば、専門家による効果検証研究も実施され、実践者の腰痛によるQOL（生活の質）が改善したと報告されています。科学的根拠が裏打ちされたこのメソッドの効果は、身体面だけでなく精神面にも影響を与えます。運動を行うことで筋肉がほぐれ、血流が改善することに加え、「運動ができた」という成功体験が腰痛への不安を和らげ、心の面での恐怖回避思考から解放されることが期待できます。

どんな腰痛にも対応する具体的なストレッチプログラム

本書には、あなたの腰痛タイプをセルフチェックできる姿勢診断が含まれており、各々に適したトレーニング法を見つけられます。「腰痛これだけ体操」や「椎間板調整体操」といった実践が写真や動画によってわかりやすく解説されています。これにより、腰痛のマネジメントを効果的に実施し、再発を防ぐ体づくりが可能になるのです。