StoryHubと朝日新聞社が組む新たなジャーナリズムの実現へ

AI時代のジャーナリズムを共創する取り組み

2023年11月20日、StoryHub株式会社と株式会社朝日新聞社が業務提携を結ぶことを発表しました。この提携は、今後のジャーナリズムの在り方を模索する重要な一歩となります。両社はAIを駆使したコンテンツ制作の分野での協力を通じて、メディアの変化に対応し、新たな価値を生み出すことを目指しています。

提携の背景と目的

StoryHubは、オールインワンAI編集アシスタント「StoryHub」を2024年9月から展開しており、AIを用いたコンテンツ生成の在り方を革新しています。このシステムを利用することで、ユーザーは事前に設定した「レシピ」を基に素材をアップロードするだけで、コンテンツの原案を簡単に作成できます。朝日新聞社では2025年8月に本格的にこのシステムを導入し、ウェブサイトや週刊誌の編集作業に活用する予定です。

この提携により、両社は地方取材やコンテンツ制作の効率化、技術協力を進め、AIを用いたジャーナリズムのさらなる発展を目指します。現在、StoryHubは日本国内の120社以上において利用されており、その中にはTV局や新聞社も含まれます。

提携内容の詳細

両社は次の3つの主要な取り組みを進めます。
1. コンテンツ制作能力の向上: 朝日新聞社の豊富なリソースを活かし、StoryHubのシステムを活用することで、より質の高いコンテンツを効率よく制作します。
2. フィードバックと技術協力: 両社は互いの知見を分かち合い、日々進化する技術を取り入れたシステム開発を進めます。
3. 共同研究・提言: AIを活用したジャーナリズムの未来を探るための研究を行い、実践を通じて新たな提案を生み出します。

双方の代表者のコメント

提携を発表した朝日新聞社の角田克社長は、「私たちの責任は、まっとうな情報を流通させることです。AIの力を最大限に活用して新しいジャーナリズムを切り開いていきます」と語りました。

一方で、StoryHubの田島将太CEOは、「『価値あるストーリーを共創するハブになる』というミッションのもと、朝日新聞社との提携を通じて、新たな情報エコシステムを支える役割を果たしたい」と述べています。

新たな情報エコシステムの構築

AIの進化が進む現代において、報道機関には情報の信頼性や真実性を確保する役割が求められています。このビジョンを実現するため、両社は情報の質を落とさず、持続可能なメディアビジネスを追求します。

業務提携による技術の導入は、単なるコスト削減の手段ではなく、倫理的かつ実務的なモデルケースを共に構築する挑戦でもあります。読者に真実の情報を届けるため、両社は連携を強化し、信頼される情報が流通する社会を目指します。