77歳の元経営者が提唱する事業承継新理論とは？

藤井薫氏が示す、事業承継の新たな挑戦

77歳の元経営者、藤井薫氏が事業承継の課題に立ち向かう新たなプロジェクトを始動します。藤井氏は、自身の50年にわたる経営経験を通じて、事業承継が失敗する根本的な原因について深く考察してきました。彼はその中で、単なる経済的視点にとどまらず、家族内の心理的対立が事業承継の成否に大きく影響することを発見しました。

親子の“根っ子”の衝突

藤井氏が指摘する「根っこ」とは、親子が無意識に持つ価値観のことです。「俺のようになれ」という創業者の言葉と「父のようにはなれない」という後継者の葛藤が、相続問題や事業の後継における不一致を生じる大きな要因であると語ります。それぞれの思いが交錯することから、親族間の争いもお金の問題だけでなく、親からの愛情の記憶や価値観の違いに起因することが多いようです。

藤井氏は、こうした経験を経て、後継者不足や相続問題を解決するための具体的なアプローチを示すべく、プロジェクトを立ち上げることにしました。

課題解決のための具体的な提案

このプロジェクトでは、現実的かつ実践的な「3つの処方箋」を提案しています。

1. 知る道具: 書籍『なぜ、あなたの努力は報われないのか？』や、個々の無意識の価値観を可視化するための根っ子分析シートの提供。
2. 繋がる場所: 全国ネットワーク「根っ子の会」の設立。ここでは参加者同士が対話を通じて問題を乗り越える場を提供します。
3. 未来を創る羅針盤: 将来的には脳科学やAIを用いて、個人の才能や傾向を分析し、「人生の取扱説明書」の提供を目指しています。