新著『汚された水道水PFASと米軍基地を追う』のご紹介
2025年7月25日、新たな書籍『汚された水道水PFAS(「発がん性物質」)と米軍基地を追う』が発売されます。本書は、東京・多摩地域の水道水に含まれる有機フッ素化合物PFASに焦点を当てています。この物質は、健康に深刻な影響を及ぼすことが懸念されており、著者の松島京太氏はその真相を追い求めました。
PFASとは何か?
PFASは発がん性物質ともされ、新生児の健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。多摩地域では、豊かな地下水が水道水源として利用されていますが、そこにPFASが相次いで検出される問題が深刻視されています。住民の不安を受けて、市民団体が開催した血液検査には多くの人々が参加しました。
問題の発端
松島氏は、東京新聞の立川支局に勤務しており、地元の多摩地域に目を向ける中で、このPFAS問題に直面しました。初めは手探りで取材を進めていきましたが、情報公開請求を通じて得た資料を基に、PFASの汚染がどこから来ているのかを調査します。
その結果、在日米軍基地の米軍横田基地が、汚染源の一つであることが判明します。
横田基地は、東京都福生市にあり、多摩地域6市町に跨る重要な基地で、在日米軍司令部が置かれています。
反応と現実
著者は東京新聞にて報道を行いましたが、国や東京都、基地周辺の自治体からの反応は鈍く、有効な対策は打たれませんでした。さらに、在日米軍もこの問題に対して他人事のような対応に終始しており、住民の健康が二の次にされていると感じる著者。その背景には、日本が負担を強いられる偏った日米安保体制の存在が浮かび上がります。
専門家の見解
本書では、PFASの影響を専門家への取材を通じて探る章も設けています。多くのデータに基づき、どのように私たちの環境が影響を受けているか、健康へのリスクも考えられています。特に本書では、PFASの存在を見える化し、解決に向けた具体的な方策を提案する“終章”も設けられています。
まとめ
著者の松島京太氏は、事実を基に住民の声を届けるため、地道な取材を重ねてきました。彼の努力により、多くの人々がこの問題に気づき、真の解決に向けて動くきっかけとなることを願っています。
この書籍は、単なる告発にとどまらず、健康問題の重大性と、なぜこの問題が政治の場で無視されているのかを深く考えさせる内容となっています。
書籍情報
- - 著者: 松島京太
- - 発売日: 2025年7月25日
- - 仕様: 四六判並製276ページ
- - 価格: 1,760円(税抜1,600円)
- - 発行元: 東京新聞(中日新聞東京本社)
この機会に、是非本書を手に取ってみてください。私たちの水道水問題は、私たち自身の健康に直結しているのです。