自閉症児の言葉を育む家庭療育の決定版が登場!
自閉症の子どもを持つ家庭にとって、言葉の遅れや発達に関する不安はつきものです。そんな中、家庭でできる療育メソッドが注目されています。株式会社パステルコミュニケーションの公認心理師・今川ホルン氏が手がけた新刊『脳を育てるあそび77』は、12月3日に全国書店にて発売されます。この書籍には、親と子が一緒に楽しめる遊びを通じて、自閉症児の言葉を育てる方法が詳しく紹介されています。
発達障害グレーゾーンの子のための新しいアプローチ
近年、発達障害やそのグレーゾーンの子どもに対する療育ニーズが急増しており、その一方で専用の療育施設が不足しています。このため、家庭でできる「おうち療育」がますます重要視されてきています。今川氏は、自らの経験を基に、実際に効果があった遊びを精選し、77種類を収録しました。
本書では、かつての『ことばが遅い自閉症児のおうち療育』の続編として、実践的な内容を中心に構成されています。特に、遊びを通じた学びが子どもの脳へ与える影響を脳科学の観点から説明し、その中で「楽しいこと」がいかに大切かを強調しています。
遊びが療育のカギになる理由
今川氏の理論によると、自閉症児は「正しいこと」ではなく「楽しいこと」により脳が育つとされています。この理論に基づけば、遊ぶことで得られる成功体験や楽しさが、やる気を引き出し、脳の成長を促進するのです。また、ハーバード大学の研究でも、幼児期の脳発達には親子の良好な相互作用が重要であるとされています。このため、親が笑顔で楽しく子どもと関わることこそが、言葉を育む最高の療育方法だと言えます。
日常生活の中で実践可能な遊び
本書には、実際に550組以上の自閉症児を支援した経験に基づき、言葉の発達段階ごとに分類された77種類の遊びが収められています。これらの遊びは、特別な教材やおもちゃを必要とせず、家庭にあるもので今日からすぐに始められるのが特徴です。親はこれらの遊びを通じて、子どもとのコミュニケーションを深めつつ、自然に言語能力を育んでいくことが可能です。
自閉症の子育て経験を活かして
著者の今川氏は、自身も自閉症の長女を育てた経験から「遊びが子どもに最も届く」と発見し、その実践知を本書に詰め込みました。彼女は、子育ての中で積み重ねた経験をもとに、読者が感じる不安を和らげ、効果的な方法を提案しています。
書籍情報
- - タイトル:『ことばが遅い自閉症児のおうち療育実践編脳を育てるあそび77』
- - 著者:今川ホルン
- - 定価:1,870円(本体1,700円+税)
- - 発売日:2025年12月3日
- - 仕様:B5版、ソフトカバー、128頁
- - ISBN:978-4-9913024-3-5
この本は、言葉を育てることが楽しみとなる日常を提供する一冊です。自閉症児を育てるすべての家庭に、ぜひ手に取っていただきたい内容となっています。自宅で簡単に取り組むことができる遊びを通じて、親子の絆を深め、楽しい時間を共有しましょう。