八王子芸術祭2023:空間堂シェアアトリエでつながるアートの舟
八王子市で開催される「八王子芸術祭2023」では、空間堂シェアアトリエが舞台となり、5人の作家たちの作品を展示するアート展が予定されています。このシェアアトリエは、かつて絹織物会社として利用されていた歴史ある建物で、再び作家たちが集う場所として生まれ変わりました。
「舟」の形をした織道具のシャトルにちなんで、このアトリエをアートの「舟」として捉え、そこに乗り合わせた作家たちがこの地の歴史や自然、文化の中からインスピレーションを受けて作品を創造しています。往時から続く「つくる」行為の普遍性を通じて、このアート展が訪れる人々に新たな視点をもたらすことでしょう。
参加作家たちの紹介
イ・ヘリム
韓国出身のイ・ヘリムは時間や記憶をテーマに作品を制作しています。彼女は自身で漉いた紙を使用し、「時間」の物質化を試みています。層を重ねた紙の芸術は、記憶が薄れる瞬間や日常の一コマを捉えることに焦点を当てています。2024年には多摩美術大学院美術研究科博士後期課程を修了予定です。
小野坂葉子
小野坂葉子は、伝統的な絣織技法を用いてテキスタイルの制作に取り組んでいます。色や形、視覚的効果を探求しながら、彼女の作品はあらかじめ防染した糸をもとに生まれる文様に注目しています。2024年には多摩美術大学院デザイン専攻を修了予定です。
河﨑日菜子
河﨑日菜子は纏まった染織文化への理解を深めつつ、シェアアトリエ「空間堂」の立ち上げにも関わりました。彼女は人と繊維素材の関係を探求し、京都で活動を続けています。
鶴見朋世
鶴見朋世は素材の組み合わせや構造を通じて、深い表情を表現しています。彼女は繊維を言語として捉え、視覚を超越したコミュニケーションを具現化する作品を創り出しています。
松田光二
松田光二は、日常の道具からインスピレーションを得て作品を展開しています。古い家屋の土壁や海辺で拾った石、木片などとの関係性を通じて、新たなものづくりの可能性を探求しています。
イベント詳細
- - 日程: 2023年金土日祝の期間中
- - 時間: 午前10時から午後5時まで
- - 場所: 空間堂シェアアトリエ(東京都八王子市中野上町1-26-3)
このアート展は、八王子の歴史や自然に根付いた作品群を通して、地域とのつながりを再認識させてくれる貴重な機会です。芸術祭期間中、ぜひお立ち寄りください。
お問い合わせ先
公財)八王子市学園都市文化ふれあい財団 042-621-3005(9:00~17:00)
この場所での作品展示は八王子芸術祭2023の一環として行われており、祭り全体が地域文化や歴史に光を当てる重要なイベント概念となっています。皆様もぜひ、八王子のアートに触れてみてください。