71歳の三國清三シェフ、再出発の新店舗「三國」オープン
日本を代表するフランス料理界の重鎮、三國清三シェフが、71歳の節目となる年に新たにカウンター8席のみの店舗「三國」を東京・四ツ谷にオープンしました。三國氏はこの新たな挑戦を通じて、自身の料理人としての人生の第二章をスタートさせたのです。
繋がれた夢と伝承
三國シェフの名を知らないグルメはほとんどいないでしょう。1985年にオープンした「オテル・ドゥ・ミクニ」は、その名の通り、予約が取れないほどの人気を誇り、数々の料理賞を受賞しました。初めは閉店の危機に直面しながらも、彼の独創的な料理と情熱で、一億総グルメブームに乗り、その名を馳せました。
しかし、2022年には「オテル・ドゥ・ミクニ」を惜しまれつつも閉店。新たな挑戦の場を求めた三國氏は、2025年9月に「三國」へと展開する運びとなりました。
この新店舗は、彼自身が直接料理を振る舞うスタイル。
「一人で料理に向き合い、お客さま一人ひとりに向き合うことができる、この店舗での夢を実現させたい。」と語る三國氏は、今後の料理への情熱とこれまでの経験を生かし、新たな価値を提供することを目指しています。
自伝「三國、燃え尽きるまで厨房に立つ」
三國シェフの新たな挑戦は、店舗オープンだけにとどまりません。彼は自伝『三國、燃え尽きるまで厨房に立つ』を出版し、ここで彼の人生の軌跡や料理人としての哲学、574の試練を経てたどり着いた現在の思いを綴っています。
自伝の中で三國氏は、「人生はまだまだ続く。来世で実現しようとしていたことを、今世でやることにした」と語ります。料理人としてのピークが60代と言われる中で、70代から新しい挑戦に挑む勇気が、彼の真骨頂と言えるでしょう。
食の未来を見据えて
三國氏は料理だけではなく、食育やスローフード運動にも力を入れています。また、YouTubeチャンネルを通じて食に関する知識や技術を広める活動もおこなっており、その登録者数は54万人を超え、今やインフルエンサーとしても注目されています。
この自伝書籍と共に、彼の新店舗「三國」を訪れることで、彼がどのように料理に向き合い、どんな新しい味を生み出すのかを楽しみにしている人も多いでしょう。
新たなスタート
三國氏の新しい挑戦は、料理界のみならず多くの人々に感動を与えることでしょう。「三國」はただのレストランではなく、彼の情熱と夢が詰まった場所となるはずです。
この秋、自身の作品となる自伝を手に取りつつ、カウンターの前で新たな味とともに、三國清三シェフの料理哲学を感じ取ってみるのはいかがでしょうか。彼の物語が、これからの日本の食文化にどんな影響を与えていくのか、目が離せません。
書籍情報
- - タイトル: 『三國、燃え尽きるまで厨房に立つ』
- - 定価: 1760円(税込)
- - 発売日: 2025年9月29日(月)
- - 発行: 扶桑社
- - ISBN: 978-4594100896
ぜひ、この機会に三國シェフの新たな挑戦を応援しましょう。