藤井貴彦アナ初監修の児童書が伝えたい「言葉の力」
藤井貴彦アナウンサーが2025年3月21日に発売予定の児童書『10歳から考える伝える言葉』を監修し、話し方や伝え方の大切さについて語りました。この本は、学校教育で教えることが難しいコミュニケーション能力の重要性を子どもたちに伝えることを目的としています。
藤井さんは「今回、本書を監修する機会をいただき感謝しています。伝え方や話し方には正解がなく、最終的に相手の心に訴えかけるものが正解であると今は考えています」と語ります。彼は、話し方や伝え方がその人自身を形成し、人間関係や幸せにも大きな影響を与えると感じているため、子どもたちがこれらのスキルを身につけることに特別な意味があると説明しました。
コミュニケーションの基礎
藤井さんは、「言葉の選び方や話し方は人間力の基礎です。特に10歳頃からは社会性が求められる分岐点に差しかかるため、この時期にしっかりとコミュニケーション能力を育むことが重要だと思います」と述べます。子ども時代に身についた悪い話し方の癖は、大人になっても影響を及ぼす可能性があり、その意味でも早い段階からの教育が望ましいと強調しました。
本書では、具体的なテクニックとして「実況ごっこ」や「黒目を見て話す」といった方法が紹介されており、これらは子どもたちでも無理なく実践できるものです。藤井さんは「遊び感覚で楽しみながら学んでもらえるように意識しました」と語ります。
話し方と社会性の関連性
さらに、藤井さんは「社会性は話し方と深く関係しています。年上の方と関わることで自然と身につくものがあります」と教えてくれました。これは、アナウンサーを目指す若者たちに対するアドバイスの一環であり、実際の社会経験が豊かな言葉の蓄積に繋がるといいます。更には、社会性を意識し始める時期が約10歳頃であるとも指摘しました。
藤井さんは、自らが作る言葉が誰かの心を動かすものでありたいと望んでいます。「自分が担当するリポートがどのように人に影響を与えるかを常に考えています。辛い経験から得た教訓を、この本で子どもたちに伝えられることができればと考えました。」
心と情熱が重要
藤井アナは、たとえテクニックが優れていても、最終的に言葉には気持ちや情熱がこもっているかどうかが大切であると話します。「私自身、若いころにはアナウンサーとしてのテクニックを持っていましたが、心を込めることができない時もありました。テクニックだけでは限界があることを、何度も経験しました。」
最後に、藤井さんは読者である子どもたちに、コミュニケーション能力を活かして社会に貢献できる力を身につけ、より良い未来を作り上げてほしいと願っています。「この作品を通じて、話し方を心から理解し楽しめる人が増えてくれれば、嬉しいです」と彼は締めくくりました。
『10歳から考える伝える言葉』は、未来の日本を担う子供たちに向けた温かなメッセージに満ちた一冊となることでしょう。