自動運転トラックの実証開始
2025-12-01 14:45:19

セブン-イレブンが自動運転トラックでの輸送実証を開始、持続可能な物流の未来を探る

株式会社セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)、三井物産流通グループ(MRG)、および株式会社T2の三社がタッグを組んで、業界初となる自動運転トラックを使った長距離輸送の実証実験を開始しました。この取り組みは、関東と関西間の高速道路を利用した新たな物流モデルの構築を目指しています。

このプロジェクトの鍵となるのは、地域で収集した使用済み食用油を原料とするバイオ燃料です。セブン-イレブンは、環境に配慮した「サーキュラーエコノミー」を推進しており、このバイオ燃料を初めて自動運転トラックの燃料として導入することを予定しています。この実証を通じて、人手不足の解消と、持続可能な物流体制の確立が実現できるかどうかを検証します。

近年、全国的にドライバー不足が深刻な課題となっており、長距離輸送の安定した供給力をどう確保するかが業界の大きな課題です。これに対抗するため、SEJ、MRG、そしてT2は、セブン-イレブンのプライベートブランド「セブンプレミアム」の商品を効率的に運ぶための自動運転ソリューションを模索してきました。

2027年度にはレベル4の自動運転トラックによる幹線輸送サービスの開始を目指していますが、その第一歩として、2025年12月から2026年4月までの間に、MRGの埼玉中心から兵庫県の拠点まで、レベル2の自動運転トラックを用いた実証運行を行います。

具体的には、埼玉県の物流拠点から、商品の取り扱いを行います。これに際して、SEJは実証のテーマ設定や商品提供を担当し、MRGは物流の調整や運行スケジュールを管理する役割を担います。そして、T2は自動運転のトラックを提供し、走行データの収集や技術的な検証を行う予定です。

輸送される商品の一部には、防災用の傘やカップみそ汁、キッチンペーパー、ソフトパックティッシュなどが含まれています。この検証では、自動運転トラックによる長距離走行の実現性や配送にかかる時間、運行オペレーションの有効性を見極めることに力を入れます。

また、バイオ燃料に関しては、軽油に使用済み食用油を混合した「B5軽油」を使用し、CO₂排出量の軽減に向けた取り組みも評価されます。このB5軽油は物流拠点内で簡単に給油できるシステムを構築し、環境に配慮した輸送モデルの実現を図ります。

このプロジェクトは、物流の未来に大きな影響を与える可能性を秘めています。自動運転技術の進化と環境に配慮した燃料の利用が合わさることで、より持続可能な物流システムが生まれることが期待されています。

これからの進展に目が離せないこのプロジェクト。自動運転トラックによって物流業界がどのように革新されるのか、さらに続報に期待が膨らむところです。


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