パク・ソルメの最新作『影犬は時間の約束を破らない』が登場
韓国文学の新たな才能、パク・ソルメの連作短編集『影犬は時間の約束を破らない』が、2025年2月27日に日本オリジナル版として発売されることが決まりました。この本は、韓国での未発表作を含む一冊で、現代社会の疲れを癒すテーマを掘り下げています。
現代社会を舞台にした冬眠小説集
本書は、現代社会に疲れた全ての人々へ向けた癒しのストーリーを提供します。舞台となるのは、ソウル、釜山、沖縄、旭川など多様な場所。ここでは、治療法として「冬眠」が普及し、眠る者とその眠りを見守る者の関係性が描かれます。このユニークな視点が、読者に新たな視野をもたらすこと間違いありません。
言葉の力を引き出す著者
パク・ソルメは、2009年にデビューを果たした後、次々と新しい文学の境地を切り開いてきました。彼女の作品は常に独自の視点と深い感情を内包しており、日本では『もう死んでいる十二人の女たちと』や『未来散歩練習』でもその魅力を発揮しています。特に、彼女の作品は「経路不明の強烈な感動」や「徹底して言葉を研ぎ澄ます」といった賞賛の声が寄せられています。
本書の内容と目次
『影犬は時間の約束を破らない』には、次のような作品が収められています:
- - 夏の終わりへ
- - 水泳する人
- - ランニングの授業
- - この部屋だけで作動するすごく性能のいい機械
- - 影犬は時間の約束を破らない
- - 日曜日のために
- - 旭川にて
多様な物語が織りなすこの短編集は、日韓の文学ファンにとって必読書となることでしょう。また、韓国文学の最前線を体感できる貴重な機会でもあります。
日本オリジナル版の魅力
本書は、パク・ソルメによる日本独自の内容を含んでおり、アイデアの発展や翻訳されることによる新しい視点が魅力の一つです。「水泳する人」は、2019年の「文藝」秋季号に発表され、日本語版の刊行に向けて書き下ろされた「旭川にて」と併せて、韓国で発表された作品との連作が一つの本に収められています。
斎藤真理子の翻訳で届く感動
翻訳は、著名な翻訳家である斎藤真理子が手掛けています。彼女は数多くの韓国文学作品を日本に紹介しており、その訳文は原文の魅力を余すことなく伝えると定評があります。これにより、パク・ソルメの独自の文体や深い感情が日本の読者にも楽しめる形で届けられます。
書籍概要
- - 書名:影犬は時間の約束を破らない
- - 著者:パク・ソルメ(斎藤真理子訳)
- - 仕様:46判/仮フランス装/192ページ
- - 発売日:2025年2月27日
- - 税込定価:2,750円
- - ISBN:978-4-309-20919-7
- - 装丁:森敬太(飛ぶ教室)
- - 装画:カノウミナコ
新たな文学作品が誕生する2025年に向けて、ぜひご注目ください。韓国の作家パク・ソルメの魅力が、あなたの心を深く掴むことでしょう。書店での販売、またはオンラインでの予約購入もお忘れなく。