荻堂顕の待望の最新作『ループ・オブ・ザ・コード』文庫版が登場！

荻堂顕の注目作『ループ・オブ・ザ・コード』が文庫化

作家・荻堂顕の著書『ループ・オブ・ザ・コード』が、2025年11月28日（金）に新潮文庫で登場します。この作品は、彼のデビュー作以来、多くの読者から絶賛され、大きな話題を呼んだエンターテイメント超大作です。

荻堂は2020年に『擬傷の鳥はつかまらない』で新潮ミステリー大賞を受賞して以来、めきめきと頭角を現した作家であり、2024年の作品『不夜島』で日本推理作家協会賞を受賞、さらに2025年の『飽くなき地景』では吉川英治文学新人賞受賞。同作は直木賞や山田風太郎賞の候補にも選ばれ、今や日本の文壇で最も注目される作家の一人です。

『ループ・オブ・ザ・コード』の舞台は、特定の民族を狙い撃ちする生物兵器によって20年前に歴史が抹消された独立国家〈イグノラビムス〉。現在、この国は「再生のテーマパーク」として数多くの企業が参入し、理想郷として構築されていました。しかし、その平和な外観の裏では、突如として児童200名以上が原因不明の奇病を発症する事態が発生します。物語は、世界平和機関に所属するアルフォンソ・ナバーロがこの現地調査に向かうところから始まります。

荻堂顕の思い

著者の荻堂は、本作を文庫化するにあたって、様々な葛藤があったとコメント。特に、新潮社の関わりに対する自身の思いについて語っています。「版権を引き上げることも考えましたが、最終的には新潮社の担当編集者が会社を変えたいという思いを信じることにしました。」と述べており、印税の一部を寄付することを決めた理由についても触れています。

このように、作品に込められたテーマは生命倫理であり、混沌とした現代社会を生きる全ての人々へのメッセージが込められています。実際、歴史を失った国家の秘密と、そこに隠された衝撃の真実が徐々に明らかになっていく展開は、読者を深く引き込む要素となっているでしょう。

書籍データ

『ループ・オブ・ザ・コード』の文庫版は、一般読者に向けて手軽に楽しめる形で提供されます。新潮文庫からリリース予定で、価格は1,155円（税込）です。心を揺さぶる物語と、考察を促すテーマを是非体験してください。

荻堂顕のプロフィール

荻堂顕（おぎどう・あきら）生まれは1994年で、東京都出身。早稲田大学文化構想学部を卒業後、執筆活動をスタートしました。他の著書には『いちばんうつくしい王冠』などがあります。

荻堂の作品を通じて、未来への希望や我々が直面する現実を見つめることができるでしょう。文庫版『ループ・オブ・ザ・コード』の発売を心待ちにしながら、著者の活動にも注目が集まります。