新たな文化の拠点としてのTSUTAYA BOOKSTORE
2025年4月24日、カンボジアのプノンペンに新しいカルチャーの発信地となる『TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール プノンペン』がオープンしました。運営はカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)と双日株式会社からなる合弁会社、TSUTAYA BOOKS Malaysia Sdn. Bhd.(TBM)。カンボジア初出店となるこの書店は、文化の交流と経済発展を目指した新たな試みです。
カンボジアの経済的背景
カンボジアは近年、経済成長が著しく、リーマンショック後も約7%のGDP成長率を維持しています。2020年のコロナウイルスの影響を除けば、その成長は続いており、2050年までに人口は約2000万人に達すると予想されています。また、日本との友好関係も深く、温かみのある国民性が魅力です。このような背景から、TSUTAYA BOOKSTOREの出店が決定しました。
店舗のコンセプトと内装
店舗は、イオンモール プノンペンの2階に位置し、周辺には高級住宅やリゾートホテルも多いエリアです。ターゲット層には中高所得のニューファミリーを設定し、「Enjoy your child's growth together」というコンセプトのもと、親子で一緒に楽しめる空間を提供します。
店内には7万冊にも及ぶ書籍を用意しており、児童書や学習書、コミック、アートなど多岐に渡るジャンルが揃います。特に児童書コーナーでは英語絵本も多く取り揃え、英語教育の普及が進むプノンペンにおいて、需要に応じたラインナップが特徴です。
さらに、店内のデザインにはカンボジア独特のクメールデザインが取り入れられ、木の温かみを感じる空間が広がります。このように新しい読書体験を提供するための工夫が施されています。
日本文化とカンボジア文化の融合
書店には日々の生活を豊かにする文具雑貨も取り揃えています。特にカンボジア初上陸の伊東屋や、伝統的な日本のアートプロダクトを展開しており、国際的な文化交流の橋渡しとなることを目指しています。また、エシカルブランド『ROKHAK』によるハンドクラフト商品も販売し、地域社会への還元も図っています。
一緒に楽しむ食文化
「BOOK & CAFE」スタイルを採用し、書籍を選びながら食事やコーヒーを楽しむことができます。特にカンボジア産のコーヒー豆を使用したドリンクや、抹茶を使ったカクテルなど、新旧の食文化が融合したメニューも魅力です。また、料理にはビーフドリアやトマト冷製パスタ、デザートには抹茶ワッフルなどが揃い、家族で楽しむことができるメニューが幅広く展開されています。
終わりに
『TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール プノンペン』は、書籍を通じてカンボジアの人々に新しいライフスタイルを提案し、文化的な交流の場となることを目指しています。経済成長が著しいカンボジアにおいて、新しい書店形態がどのように受け入れられ、成長していくのか、大きな期待が寄せられています。今後の展開に要注目です。