ノサカラボ×アガサ・クリスティ最新作『THE MOUSETRAP』開幕！俳優たちの巧妙な演技が織りなすミステリー劇

ノサカラボ×アガサ・クリスティ最新作『THE MOUSETRAP』が開幕

9月19日、東京・博品館劇場にてノサカラボとアガサ・クリスティのコラボレーションによる3rd Play『THE MOUSETRAP』の幕が上がりました。演出は野坂実が手掛け、出演するのは金子隼也、紅ゆずる、古山憲太郎などの実力派俳優たちです。今回の作品は、1952年の初演以来70年以上に渡って上演されてきた名作であり、通算公演回数が3000回を超えるというギネス記録を持っています。

この物語は、吹雪に閉ざされた邸宅を舞台に、モリーとジャイルズが開業したゲストハウスに集まる4名の予約客と、到着した謎の男性の宿泊を描きます。開業初日、ロンドンで発生した殺人事件についての報道が流れ、物語は緊迫した雰囲気に包まれていきます。各キャラクターが持つ個性や秘密が次第に浮き彫りになる中、宿泊客の一人が殺害されるという恐ろしい展開が待ち受けています。

舞台は感情表現の戦い

この公演では、大きな音楽や派手な演出を排し、シンプルなセットの中でキャストの感情表現が主役となります。観客の目を惹くのは、金子隼也が演じるトロッター刑事をはじめとするキャラクターたちの絶妙な掛け合いです。彼は物語の中で真実を追い求める役割を果たし、その熱意や誠実さは観客にダイレクトに伝わります。

紅ゆずるや古山憲太郎などのベテランたちが、次々とトロッター刑事の追及を躱していく様は、緊張感あふれる見せ場を生み出します。しかし、この作品の魅力は単なる推理サスペンスに留まりません。観客は、キャラクターたちのバックストーリーや、彼らが抱える葛藤に目を向けながら、物語を深く味わえるのです。

キャスト陣の思い

初日前日のゲネプロ取材会では、キャストたちが舞台への想いを語りました。金子は、「キャラクターに入り込むことで、物語の展開を楽しんでいただきたい」とコメント。独特なキャラクター設定が施されており、お互いの掛け合いが重要な役割を果たすこの舞台で、彼は自身の成長を感じながら演技に臨んでいます。

また、紅は「観客も同じ空間に閉じ込められている感覚を楽しんでもらえたら」と話し、舞台の設定が生み出す緊張感に期待を寄せました。演出の野坂実は、「音楽を使わない中での演技だけで2時間半の物語を構築するのがこの作品の特徴」とし、俳優の純粋な演技力に焦点を当てています。

終わりに

『THE MOUSETRAP』は、アガサ・クリスティの独特な世界観を反映しつつも、キャスト同士の深いやり取りが際立つ舞台です。劇場での体験は、観客に深い思索と興奮をもたらすことでしょう。ぜひ、劇中の感情表現に酔いしれて、その真実を見届けてください。ぜひ、劇場でこの魅力あふれる舞台を体感してみてください。新しいミステリーの扉が、あなたを待っています。