市民の「夢」は売買されるディストピア演劇『廃夢・マイム』
2026年6月、名古屋・ささしまスタジオで、パペット劇作家仲村類が主宰する演劇機関「ブランコクラブ」の初公演『廃夢・マイム』が上演されます。この作品は、夢が資源として売買される社会を描くディストピア演劇です。音楽には、独自の音楽スタイルで支持を集めるナカムラルビイが参加、驚くべき空間を演出します。
劇団の特徴
ブランコクラブは、劇作家仲村類が主導する団体であり、ナカムラルビイの右手に寄生する生命体です。この新しい形態の劇作家を通じて、従来の観客層を越えた視点からの演劇体験が提案されています。彼らは「一億総アイドル社会」という現代の在り方を意識し、演者依存型のスタイルにはない新しい接点を提供します。
現代の延長線上にあるディストピア
『廃夢・マイム』は、未来的な世界を舞台にしているものの、その核心は現代社会に深く根ざしています。この作品では、政府組織である夢想警察が市民の夢を管理し、全体主義的な価値観が浸透している様子が描写されています。「集団幻覚」として人々の無意識を操るこの社会において、登場人物たちの葛藤が夢と現実を交錯させます。
あらすじ
物語は、一組の夫婦—廃夢回収業者を営むヨージとレーコのもとから始まります。彼らは、脳内で不要となった夢を買取る仕事をしています。その顧客の中には、元・小説家の有栖川がいて、彼の夢の中から生まれた蟻子という存在が、悪夢を広めようと奮闘します。それぞれのキャラクターが独自の思惑を持ちながら、ストーリーは絡み合っていきます。
キャスト
出演者には、少年王者舘の小林夢二をはじめ、名古屋を拠点に活躍する田口佳名子、棚瀬みつぐ、嶺俊郎、そしてル那阿月が名を連ねています。ル那阿月は、若手注目株としてNFTアートの国際的な舞台でも注目されており、このメンバーによって演出されるパフォーマンスには、多様な魅力が詰まっています。
また、アフタートークゲストとして、岸田國士戯曲賞受賞者の佃典彦と小林正和が登壇し、観客との対話を深めます。
公演情報
公演は2026年6月5日から7日まで、全6回行われます。会場は愛知県名古屋市のささしまスタジオ、客席数は各回約70席というアットホームな空間です。上演時間は約90分、終演後にはアフタートークや投げ銭ライブも予定されているため、観客はより深く舞台を楽しむことができるでしょう。
チケット情報
チケットは、3月1日からの先行販売で3,800円(+手数料220円)、当日精算は4,000円になります。詳細は公式サイトにて確認できます。
この作品は、未来を描く一方で現代社会を映し出す鏡となるもので、ぜひ多くの方に観ていただきたい作品です。観る人々に強いメッセージを発信し、演劇の新たな形を探求する『廃夢・マイム』は、必見です。