京都の魅力と家族の問題を描く柳裕章監督の『事実無根』が東京進出
京都の魅力と家族の問題を描く『事実無根』
京都日常を描いた映画『事実無根』が、2023年2月21日から京都シネマで上映されています。この映画は、家族の問題や社会の現実をテーマにした作品であり、多くの観客から好評を得て、当初の予定を延長して3月20日までの上映が決定しました。
映画の内容
『事実無根』は、無実の罪に苦しむ父娘の姿を描いた物語です。私たちの周りに潜む「事実無根の罪」や家族に関する問題が、京都に実在するユニークな喫茶店を舞台に次第に明らかになっていきます。また、本作は国際映画祭において9つの賞を受賞し、8つの映画祭にオフィシャルセレクション選出という実績を誇っています。
監督の背景
柳裕章監督は、令和3年度に開催された「京都映画企画市」でファイナリストに選出された経験を持ちます。自らの企画は通過しませんでしたが、その経験を通じて仲間との企画作りや、他人に伝わる物作りの重要性を学びました。彼にとって『事実無根』は特別な作品で、京都で映画撮影をしたいという思いから生まれました。
日本全国への進出
新宿K’s cinemaでも2023年5月10日からの上映が決まり、東京でも多くの人々にこの物語が届けられることになります。監督は、京都の魅力を全国に発信することを目的とし、映画を通じて自身が愛するこの都市の深い一面を表現したいと述べています。
京都映画企画市の意義
この映画は「KYOTO CMEX」の一環として進行している「京都映画企画市」から誕生しました。同市は、若手映画制作者が参加し、時代劇や歴史劇ジャンルの映画企画を競い合うコンテストです。今までに495件が出品され、その中から選ばれた企画が支援されています。過去には多くの優秀な若手監督が育っており、柳監督もその一人です。
監督の想い
柳監督は、京都での生活を通じて、地元の人々や文化に深くあたたかい感情を抱くようになりました。映画の中には、観光地として知られる一面だけでなく、彼が感じた京都の本質が込められています。初めての監督作品である『事実無根』は、彼にとっての心の故郷を映し出し、多くの観客に感動を与えることを目指しています。
結び
柳裕章監督の新作『事実無根』は、ただのエンターテインメントにとどまらず、観る人の心に何かを残す深いメッセージを持っています。京都の情景の中で、家族の絆や社会の厳しさを考えさせてくれる本作を、ぜひ劇場で体感してみてください。今後の展開にも目が離せません。