子どもたちの未来を育む育児本が登場、体験格差に迫る

子どもたちの可能性を引き出す育児本

辰巳出版から、2025年3月5日に発売される新たな育児本『子どもの生きる力をのばす5つの体験答えのない子育てで本当に大事なこと』は、現代の親たちが直面する課題に勇気をもって立ち向かう一冊です。本書は、子どもが直面する「体験格差」や「貧困」の影響について深く掘り下げ、親や教育関係者が知っておくべき重要な視点を提供しています。

本書の主な特徴とは？

この育児本の特徴は、単に子育てに関するノウハウを教えるだけでなく、社会や文化、ひいては我々自身の在り方を問いかける内容になっていることです。子どもたちが生きていく社会をより良くするためには、すべての大人がこの本を手に取るべきです。特に子育て中の方々や保育・教育従事者にとって、示唆に富む内容が詰まっています。

「体験」とは？

本書で重要とされる「体験」とは、贅沢な旅行や高級な習い事に限らず、日常の何気ないこと、例えば、外に出掛けて季節を感じたり、一緒に料理を作る中で旬の食材を知ることのような、身近な体験を指します。これらの体験が子どもの成長に深い意味を持ち、未来を生き抜く力を育むのです。

本書の構成について

『子どもの生きる力をのばす5つの体験』は4つのパートから成り立っています。第1部では「教育格差」や「体験格差」について考察し、第2部では、育てる力を育むための具体的な5つの体験を提案します。第3部では、大人として子どもをどう育てるかを考え、第4部には、家庭でできる「体験機会」を増やす方法についての情報が網羅されています。

親たちが実践できる100例

特に注目したいのは、第4部に収められた家庭での体験につながる「きっかけ」の具体例です。「自然と触れ合う」「本物を知る」「日常生活に密着した体験」といったテーマごとに整理され、全100例が紹介されています。このパートは、忙しい日常の中でも数回に分けて読み進めることができる構成となっており、実用性が高い内容です。

著者の紹介

著者の汐見稔幸氏は、教育界の第一人者であり、NHK Eテレの「すくすく子育て」でお馴染みです。彼は経済格差と体験格差の関連性についても取り上げながら、体験機会の不足や心の貧困など、現代の課題と向き合っています。汐見氏は、子どもたちが未来に自らの判断力をもとに生きていくためには、豊かな体験が不可欠であると強調しています。これにより、私たち大人も子どもとの関わり方や社会をどう見つめるかを見直す機会を得ることができるでしょう。