伝説のファンタジー「ゲド戦記」、最終エピソード『火明かり』いよいよ刊行
アメリカの著名な作家アーシュラ・K.ル=グウィンによって生み出されたファンタジー作品「ゲド戦記」。このシリーズは、無数の島々とそこに住む種族が織りなす壮大な物語で、特に主人公ゲドの成長と彼が織り成す冒険は多くの読者に深い感動を与えています。そして、国内での累計売上が245万部を超えるその人気シリーズの最後のエピソード『火明かり』が、ついに岩波書店から出版されることが決まりました。
アーシュラ・K.ル=グウィンと「ゲド戦記」について
アーシュラ・K.ル=グウィンは1929年に生まれ、作家としての活動を通じて多くのファンタジーやSF作品を執筆しました。「ゲド戦記」は1968年の初刊行から始まり、シリーズは全7巻を数えます。この作品群は、深い哲学的視点と独特の世界観で、多くのファンに影響を与えてきました。特に、魔法や心の葛藤といったテーマが織り込まれた物語は、ただの娯楽を超えた普遍的なメッセージを持っています。
「火明かり」の内容
『火明かり』は、ル=グウィンが2018年に亡くなる直前の彼女の遺作として注目を浴びています。この短編小説は、ゲドが死を迎える直前の情景を描いており、彼の人生の総決算とも言える感動的な作品です。この作品では、長年にわたって人気を博してきたキャラクターたちとの別れと、ゲドが旅を通じて学んできたことが描かれています。
さらに、『火明かり』には他にも未邦訳の短編やエッセイが収められた日本語版オリジナル編集の別冊として刊行されるため、ファンにとって待望の一冊となるでしょう。翻訳には井上里さんや清水真砂子さんなどの著名な翻訳者が名を連ねており、そのクオリティには定評があります。日本の読者にとって、アースシーの魅力を深く味わう貴重なチャンスが到来します。
豊富な収録内容
『火明かりゲド戦記別冊』には、本作として初めて邦訳される短編のほかに、「オドレンの娘」やエッセイ、解説が収録されており、アーシュラ・K.ル=グウィンの作品世界をさらに深く理解する手助けとなるでしょう。特に解説は著名な作家である中島京子さんが担当し、ル=グウィンの作品についての新たな視点を提供してくれます。
発売情報
この『火明かり』は2025年5月29日に岩波少年文庫から刊行され、価格は900円(税別)です。また、シリーズ全7冊の美装ケースセットも同時に発売される予定で、ファン必見のアイテムです。
更には、この特製栞も同封されるとのことで、ファンにとって嬉しいサプライズです。長い間愛されてきたシリーズの集大成を手にすることができるこの機会を、ぜひお見逃しなく、心待ちにしています。
結論
「ゲド戦記」の最終章である『火明かり』は、シリーズの集大成とも言える作品で、ファンにとって非常に満足のいく内容が期待されています。新たな翻訳作品群の登場は、この作品の魅力を再発見する絶好のチャンスです。アーシュラ・K.ル=グウィンの遺志を受け継ぎ、『火明かり』を手に取り、その深いメッセージを感じてみてはいかがでしょうか。