絵本『モリスくんとオレンジいろのドレス』が再び注目を集めている
株式会社世界文化社が手がける絵本『モリスくんとオレンジいろのドレス』が、重版が決まり、話題となっています。本書はクリスティーン・バルダチーノの著作で、イザベル・マランファンが魅力的に彩り、まえざわあきえが日本語に翻訳した作品です。2025年2月27日の発売を予定しています。
この絵本は、第37回読書感想画中央コンクールにおいて小学校低学年の部の指定図書に選ばれたことも重版のきっかけとなっています。このコンクールは子どもたちが読書の楽しさを絵に表現することを促すもので、読書力や表現力を養う場として多くの枚挙があります。
モリスくんにしか見えないひと時
物語の主人公はモリスくんという心優しい男の子。彼には、日曜日ののんびりした朝食、リンゴジュース、絵を描くこと、ゾウ、トラ、そしてオレンジ色など、多くの好きなものがあります。そんなある日、モリスくんは素敵なオレンジ色のドレスを見つけます。とても美しく、彼は心を奪われていくのです。
モリスくんはドレスを着て外に出ますが、そこには彼をからかう声が待っていました。周囲の反応に傷つきつつも、自らの「すき」を大切にし、勇気を持ってそれらの困難に挑む様子が描かれています。
教育現場から生まれるメッセージ
この物語は、実際の教育現場での出来事がきっかけで書かれました。作者バルダチーノが小学校の教員として働いていたならびに、男の子がドレスを着ていたことで母親に叱責される姿を目撃したことから物語が生まれています。そんな経験が、モリスくんの心情や葛藤を深く掘り下げる要因となっています。
さらに、イザベル・マランファンのイラストは、モリスくんの繊細な感情の変化を見事に表現。読者はページをめくるたびに彼の心の中に共感し、自分自身の「すき」を再確認することでしょう。
伝えたい思い
本書は、モリスくんの経験を通じて、すべての子どもたちが持つ不安や喜びについて考えさせてくれます。どんな困難に直面しても、自身の感情や感性を大切にすることがいかに重要かを教えてくれる一冊です。作者たちは、多くの子どもたちが自身の個性を受け入れ、周囲との違いを尊重し合えるようなメッセージを届けたいと願っています。
プロフィール
カナダ在住のデザイナーで、小学校教員としての経験を元に、この作品を生み出しました。さまざまな作品で数々の賞を受賞しています。
優れたイラストレーターで、詩的で繊細な世界を描くことが得意です。多くの賞にノミネートされ、そのセンスが評価されています。
日本在住の翻訳家で、モリスくんの心情を忠実に表現した訳に定評があります。
刊行概要
- - タイトル: モリスくんとオレンジいろのドレス
- - 発売日: 2025年2月27日
- - 定価: 1,760円(税込)
- - ページ数: 32ページ
- - 発行元: 株式会社世界文化社
この素晴らしい絵本をぜひ手に取って、モリスくんの旅を楽しんでみてください。