記憶に残る僧侶たち
2025-01-31 12:47:23

40年の仏教取材を経て著した記憶に残る僧侶たちの物語

仏教の心に触れた40年の軌跡



大髙住夫氏の新刊『わが妙なる出会いの記――いのち輝かせた僧侶たち』は、著者が40年にわたり仏教界で出会った僧侶たちとの貴重なエピソードを綴った回想録です。著者は青年期に禅の修行を経て、宗教専門新聞社の社長に至るまで、多くの仏教者との交流を深めてきました。その体験を通じて、彼は自らの成長ばかりでなく、交わった僧侶たちの人間味溢れる姿を余すことなく描き出しています。

雲水としての青春


本書は、まず著者の雲水時代の経験から始まります。学生時代には禅の大家・鈴木大拙の作品に親しみ、知識を深めるだけでなく、実際に臨済宗寺院で得度し、各地の僧堂で修行を続けました。その結果、彼は道場で多くの老師に出会い、そこで受けた教えや経験が、後の取材や執筆にどう影響を与えたのかを考察しています。著者が出会った29人の僧侶や尼僧の逸話は、いずれも人生の糧となり、彼にとって忘れ難い宝物となっています。

仏教を継承する道


著者は1970年代後半、仏教のふるさとであるインドやスリランカを巡礼し、その後、記者として活動を開始します。この過程で、さまざまな宗派の僧侶や学者との出会いが、彼に新たな視点と知見をもたらしました。取材を通じて、著者は仏教の多様性とその魅力を発信することに尽力し、各国での宗教交流に関する記事も手掛け、仏教の普及と振興に寄与しています。

かけがえのない僧侶たち


『わが妙なる出会いの記』は、全4章からなる構成で、各章では著者が出会った印象深い僧侶たちの物語を紹介します。第1章では、雲水時代に出会った仏教僧たちとの交流を回想し、印象的なエピソードを交えて彼らの人物像を鮮やかに描写しています。続く第2章では、中川祐俊猊下の生涯にスポットを当て、慈光学園の設立に寄与した彼の足跡を追います。この章では特に、戦争に苦しめられた彼の人生と、知的障害者への思いや行動について深く掘り下げています。

生老病死を語る


第3章では元宗務総長の川田聖戍師による随想集を交え、仏教や宗教をめぐる多様なテーマに触れつつ、彼との思い出を語ります。また、第4章では内山興正老師が引退する際の修行僧たちの思いを書き留めた文集を再録し、釈尊の教えに基づく生老病死について考察しています。これらの物語は、著者自身の経験を通じて得た教訓や示唆を伴い、多くの読者に共感を呼ぶことでしょう。

まとめ


大髙住夫氏の『わが妙なる出会いの記』は、著者自身の人生と多くの僧侶たちとの出会いを通じて、仏教の神髄とその魅力を余すことなく伝えています。彼が出会った僧侶たちの生き様は、現代に生きる私たちにも多くのメッセージを届けており、特に仏教の教えに興味を持つ方々には多大な刺激を与えることでしょう。ぜひ手に取って、その深い世界を体験してみてください。


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