ダライ・ラマ法王からの平和のメッセージ
ダライ・ラマ法王14世の新たな著書『Voice for the Voiceless』が、アメリカ・ハーパーコリンズ社から出版され、話題を呼んでいます。この本では、法王自身の後継者に関する意見が述べられており、多くの人々がその邦訳の公開を待望しています。
一方、日本ではダライ・ラマ法王の他の著書が初めて翻訳され、16年の時を経て『ダライ・ラマの智慧幸せな生き方満ち足りた死に方』として刊行されました。この書籍は、2009年に発表されたもので、法王が提唱するチベット仏教の知恵が凝縮された内容となっています。
この本は、「チベット仏教を基にした人生の指針」として位置付けられ、その中には法王が1989年にノーベル平和賞を受賞したことにも繋がる、平和のメッセージが込められています。時代が変わっても、その内容は色あせることなく、多くの人に感銘を与えています。
ダライ・ラマ法王の人物像
ダライ・ラマ法王14世は、1935年7月6日にチベット北東部アムド地方で生まれました。幼少期から特異な運命を歩み、2歳で第13世ダライ・ラマの生まれ変わりとして即位しました。中国共産党がチベットに対して武力侵攻を行った1949年には、15歳で国家元首および最高の宗教指導者となりました。この時から、中国の指導者と対話を重ねながら、平和的解決を模索し続けました。
しかし、1959年にはチベットでの武装蜂起が弾圧され、ダライ・ラマ法王はインドへの亡命を余儀なくされました。以来、インドのダラムサラを拠点にチベット亡命政権を率い、国際社会に向けてチベットの状況を訴え続けています。
平和の教えとその意義
ダライ・ラマ法王は、自身を「単なる仏教の僧侶に過ぎない」と控えめに語る一方、彼の平和へのメッセージは「チベット仏教」の教えに基づいています。宗教への偏見がある中、彼が提唱するのは「道徳」や「規範」を重んじるものであり、個人の成長を支援するものです。
人生の中で心の重荷を感じる時、宗教の教えが力となることがあります。悩みを抱える皆さんが、チベット仏教の「寛容」や「柔和」の教えを学び、日々の生活に役立てることができるのではないでしょうか。
現在に生きるメッセージ
現在でも、チベットは中国の圧政にさらされています。亡命を余儀なくされたチベット人たちや、苦しむ人々に思いを馳せながら、ダライ・ラマ法王の教えを学ぶことは、我々自身の心の平和を育むことにも繋がります。この新刊書が多くの人に手に取られ、法王の思いが広がることを期待しています。
書籍情報
本書『ダライ・ラマの智慧幸せな生き方満ち足りた死に方』は、ダライ・ラマ法王自身の教えとその生き様を示しており、心に響くメッセージにあふれています。
- - 著者名: ダライ・ラマ十四世 テンジン・ギャツォ
- - 刊行日: 2025年3月12日
- - ISBN: 978-4-8024-0177-7
- - 価格: 1,800円(税別)
- - 出版社: ハート出版
- - 書籍URL: 本書の詳細はこちら