日本アフリカエンタメ事業協議会(JAEBC)設立の背景
日本とアフリカのエンターテインメント業界をつなぐ「日本アフリカエンタメ事業協議会(JAEBC)」が正式に設立されました。この非営利プラットフォームは、両地域のクリエイティブ産業における持続的な事業創出を目指しており、日本企業のアフリカ市場進出をサポートすることを目的としています。
設立のきっかけ
アフリカは、音楽や映画、アニメ、ゲームなど、さまざまなクリエイティブ産業が急成長しています。最近では、ディズニーがアフリカのアニメスタジオ「Kugali Media」と共同制作したアニメ「Iwaju」の世界配信や、ナイジェリアのアフロビーツ音楽が米ビルボードチャートで大成功を収めるなど、注目が集まっています。このような背景から、アフリカが新たなカルチャーの震源地となる可能性が高まっています。
しかし、日本とアフリカの接点は限られており、そのままでは世界のエンタメ市場における主導権を失いかねない状況です。急速なスマートフォン普及と若年層(Z世代)を中心とした市場拡大が見込まれる中で、日本企業が積極的に参入するタイミングが来ていると、発起人たちは強く感じています。
JAEBCの役割
JAEBCの設立は、日本企業にアフリカ市場での“共創インフラ”を提供することを目指しています。具体的には、以下のようなサポートを行います。
1.
月次ニュースレターの配信: アフリカのエンタメの最新動向や投資トレンドを解説する内容を提供。
2.
限定イベント: アフリカのゲストを招いた四半期ごとのセミナーや交流会を実施。
3.
現地視察ツアー: 年に1度、アフリカの有力企業やスタジオを訪れるビジネスツアーをアレンジ。
4.
エグゼクティブ向けの対話: 年2回、経営層向けにアフリカ市場での戦略構築を支援。
5.
ユース組織の運営: 大学生を中心に日本とアフリカの若者が双方向で交流し、日本コンテンツへのフィードバックを得る場を提供。
ローンチイベントの実施
2025年11月10日、渋谷で行われたローンチイベントには約80名の参加者が集まり、アフリカ発コンテンツの成功事例や日本企業参入の展望が議論されました。参加者からは「アフリカ産業の変革が実感できた」「今が参入の好機であることを理解した」といった前向きな声が寄せられました。
発起人・運営幹事のプロフィール
- - 品田 諭志: ナイジェリアに11年間在住し、アフリカ市場のビジネスをリード。大規模なベンチャーキャピタルを運営し、アフリカのスタートアップに投資。
- - 菅生 零王: ステージバンクの代表取締役で、日本とアフリカのエンタメをつなぐファッションショーを主導。
- - 成田 葵: アフリカの音楽・映画業界に精通し、エンタメ領域の投資に携わる。
- - 鳥居 佑輝: 創業支援に携わり、アフリカ市場と日本の創造産業を結ぶ連携を強化。
今後の展開
JAEBCは、今後ますます日本企業がアフリカ市場にアクセスし、新たな文化やビジネスを共創できるように基盤を整備し、会員企業の募集も進めていく予定です。日本とアフリカのエンタメ業界の架け橋として、当協議会の活動に注目が集まります。